1月 11, 2022 19:11 Asia/Tokyo
  • イランのタフテラヴァーンチー国連大使
    イランのタフテラヴァーンチー国連大使

イランのタフテラヴァーンチー国連大使が、「米国は、イランから借り受けたアケメネス朝時代の石板を完全なかたちで、理由を持ち出さずに返却すべきである」と強調しました。

アケメネス朝の石板

イルナー通信によりますと、タフテラヴァーンチー国連大使は、「この石板は90年前、米国のシカゴ大学東洋研究所へ研究のために3年間の期限で貸し出されたが、それ以来今日まで、完全なかたちでは返却されていない」と述べました。

続けて、この石板はイランの人々の所有物であり、同国の文化・歴史の一部であるとして、「米国は毎回、口実を設けて返却を延期しているが、米国自身が、この石板が同国へ貸し出されたものであり、完全なかたちで返却していないと認めている」としました。

そして、「貸出された物は、期限通りに瑕疵のない完全なかたちで返却され、イラン政府に引き渡されるべきである」と強調しました。

アケメネス朝の石板は、3万枚以上の板から成っており、1915年に当時のイラン政府の承認を得て、船によりシカゴ大学東洋研究所へ運ばれました。

石板は、専門家による調査と研究が3年間行われた後に、イランへ返却される約束でした。

石板は、最初の数年間に返却が行われなかったものの、督促の手続きが行われたことで、1948年に一部が、さらに1971年と2004年にもそれぞれ別の一部が返却されました。しかし依然として一部の石板は、シカゴ大学東洋研究所に残されたままになっています。

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