イラン外相がEU上級代表に勧告、「ウィーン協議の現状ではまだイランの要求は実現されず」
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アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相とボレルEU外務安全保障政策上級代表
アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相は、ボレルEU外務安全保障政策上級代表との電話会談で、イランはあくまでも良好な合意を追求していると強調するとともに、ウィーン協議ではプラスの動きが出てきているものの、依然としてイランの期待する内容は実現されていないと語りました。
核合意復活および、米の一方的な対イラン制裁の解除を目指して開催されているウィーン協議は、イラン代表団の率先的な行動により一連の進捗が見られています。しかし、バイデン米現政権がトランプ前政権の違法な措置の悪影響の保証を遅延させ、またイランに対する最大限の圧力行使政策を続行していることから、アメリカの核合意復帰への真剣さが揺らいでおり、これにより協議が長引いています。
イルナー通信によりますと、アミールアブドッラーヒヤーン外相は5日土曜夜、ボレル上級代表との電話会談で、「わが国は、断固として、また明確に良好な合意を追求しているが、同様に譲れない一線と国益の死守を強調している」と述べました。
続けて、「核合意は近年、イランに経済的な利益をもたらしていない」とし、「ウィーン協議の参加国が1つの良好な合意を成立させられるのは、イランの経済的な利益を保証する側が恒常的に信頼しうる存在である場合だ」としています。
そして最後に改めて、「わが国は1つの良好な合意を成立させるべく、この方針を踏まえて核合意の調整役であるEUと、今後も恒常的で緊密な協力を継続していくつもりだ」と語りました。
一方のボレル上級代表もこの電話会談で、「現在、ウィーン協議は重大な場面を迎えている」とし、「すべての関係国に対しては、合意成立に向け明確な目的をもって協議の場に一堂に会し、政治的な決断を下す覚悟ができていることが期待される」と述べています。
アメリカの一方的で違法な対イラン制裁の解除を目指して始まったウィーン協議の第8ラウンドは、数週間にも及ぶ集中的な外交協議を重ねた後、先月28日より政治的決断のための小休止に入りました。
イラン国家安全保障最高評議会のシャムハーニー書記は5日土曜、合意成立の条件としてイランが経済面で現実的・実質的な利益を得られることを挙げており、「見せかけの制裁解除は、建設的な措置とはみなされない」と述べています。
イランは責務受容国の1つとしてこれまでに何度も、「核合意の責務に一方的に違反し、離脱したのがアメリカであることから、制裁解除によりこの合意に復帰すべきはアメリカであり、しかもアメリカの責務履行状況や制裁解除は検証確認される必要がある」と表明しています。

