米がイランの抑止計画を恐れ、新型ミサイルに反応
(last modified Thu, 10 Feb 2022 12:14:04 GMT )
2月 10, 2022 21:14 Asia/Tokyo
  • 米がイランの抑止計画を恐れ、新型ミサイルに反応

米国防総省報道官は、イランが新型長距離弾道ミサイル「ハイバル・シェキャン」を披露したことに反応し、イランが常に弾道ミサイル計画を発展させていることを認めました。

イラン・イスラム革命勝利43周年記念週間にあたり、同国革命防衛隊航空宇宙部隊は弾道ミサイル「ハイバル・シェキャン」を最新の戦略成果として披露しました。(ハイバル・シェキャンは「ハイバル砦を壊す者」の意。シーア派初代イマーム・アリーの別名。628年に預言者ムハンマド率いるイスラム勢力とユダヤ人勢力が戦った現在のサウジアラビア西部の「ハイバルの戦い」で、イマーム・アリーがユダヤ人勢力が籠城していた砦を陥落させイスラム勢力を勝利に導いたことにちなむ)

ハイバル・シェキャンは革命防衛隊の第3世代型戦略的長距離弾道ミサイルで、航続距離は1450キロにも及び、固形燃料を搭載します。優れた設計により、その重量がこれまでの同類型と比べ3分の1減少し、発射準備にかかる時間も6分の1に短縮されました。

米国防総省のカービー報道官は現地時間9日水曜夕方の会見で、イランの抑止防衛計画に対する米政府の恐怖が続く中、この新型ミサイルについて「この計画が地域にどのような危険をもたらすか真剣に捉えている」と主張しました。

その上で、「地域の同盟国やパートナー国と真剣に、この種の脅威に対抗できるよう取り組む」としました。

カービー報道官は記者団からイランの新型ミサイルについて問われると、「詳細を把握していないので、この件については何もコメントできない」と述べました。

また、アメリカが西アジア地域におけるテロ集団の結成やそれへの支援に大きな役割を果たしている中、シオニスト政権イスラエルの核兵器保有には言及しないまま、イランの防衛計画について「このような悪意ある計画は地域を情勢不安に陥れ、地域全体においてテロ組織を支援するものだ」と主張しました。

また、米国務省のポーター副報道官も9日水曜、「イランの弾道ミサイルの発展は国際平和への脅威であり、兵器不拡散にとって重大な問題だ」と主張しました。

これに先立って米中央軍・USCENTCOMのマッケンジー司令官は、特にミサイルの命中精度の高さをはじめとするイランの抑止防衛力を認め、2020年1月にイランの革命防衛隊がイラクのアサド米軍基地を攻撃した際、「イランは狙った標的すべてにミサイルを命中させた」と述べています。

 


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