イラン外相のヨーロッパ訪問
イランのザリーフ外務大臣が、29日日曜、政治・経済高等使節団を率いてヨーロッパへの訪問を開始しました。この中で、ザリーフ外相は、ポーランド、フィンランド、スウェーデン、ラトビアを訪問することになっています。
IRIBアミーンザーデ解説員
ポーランドの首都ワルシャワが、ザリーフ外相の最初の訪問先です。2カ国目のフィンランドでは、経済分野の協力について検討します。昨年、100人のフィンランドの代表団がイランを訪問しました。今回のザリーフ外相の訪問には、イラン商工会議所の多数の代表団が同行することになっています。
3カ国目の訪問先は、スウェーデンの首都ストックホルムです。同国のビルト外相は、2013年初めにイランを訪問しました。
そして最後の訪問先はラトビアです。ラトビアのリンケービッチ外務大臣も、2014年初めに政治・経済高等使節団を率いてイランを訪問しました。この訪問は、ラトビアが独立して以来、初めての政府高官によるイラン訪問となりました。ラトビアは、エストニア、リトアニアと共にバルト3国を構成しています。
ザリーフ外相がラトビアを訪問する一方で、この数日、リトアニアの外相がイランを訪問しました。
イランとヨーロッパ諸国の協議では、エネルギー、貿易、投資をはじめとするイランとヨーロッパの関係について多岐に渡る問題が議論されています。地域やヨーロッパの国々が、現在巻き込まれているテロや過激派との戦いも、この協議の議題のひとつとなっています。
イランとヨーロッパ諸国の協議は、こうした点から、高いレベルの包括的なものと見なされます。
イラン外相の最近のブリュッセル訪問では、イランとEUの協力拡大に関して協議が行われました。この関係は現在、見直され、発展に向かっています。これらの協議は、EUのモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表のイラン訪問によって、新たな局面を迎えました。
これらの訪問が示しているのは、イランとヨーロッパの関係が新たな時代を迎えているということです。評論家によれば、政治問題における双方の見解の近さに注目し、このレベルの協議は、経済問題だけでなく、政治的な協調の強化にとって大きな助けとなるとされています。
イランとヨーロッパ諸国の見解は、全てが近いものではないかもしれません。しかし、重要な共通の土台は存在します。このような共通点は、共通の脅威や問題を共に解決するための建設的な対話のきっかけになりうるでしょう。ザリーフ大臣の今回のヨーロッパ訪問もこうしたメッセージを伴っています。このような見解から、イランの外交は、核合意後の協力、特にヨーロッパ諸国との協力において、経済・貿易、石油に関する合意に限られず、包括的な協力強化に基づいたアプローチとなっています。