イラン大統領のカタール訪問、善隣外交の顕示
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ライースィー・イラン大統領が、カタール首都ドーハで実施されるGECFガス輸出国フォーラム(別名・ガス版OPEC首脳会合への参加およびカタールとの両国関係の拡大を目的に、カタール首長の招待により同国を訪問しています。
(last modified 2025-10-27T05:05:03+00:00 )
2月 22, 2022 17:25 Asia/Tokyo

ライースィー・イラン大統領が、カタール首都ドーハで実施されるGECFガス輸出国フォーラム(別名・ガス版OPEC首脳会合への参加およびカタールとの両国関係の拡大を目的に、カタール首長の招待により同国を訪問しています。

ライースィー大統領の今回の訪問では、両国間の間で14の協力文書への調印がなされました。

ライースィー師が率いるイラン第13期政権の対外政策における主な優先事項は、近隣諸国や地域の友好国との関係拡大とされています。なお、イランにとっての近隣国は15カ国とされています。

 

カタールは、イランの対外政策における優先されるべき対象国の1つです。両国の歴史を振り返ってみても、この2つの国の関係は常に深く、また発展してきました。さらに、カタールはライースィー大統領のペルシャ湾岸アラブ諸国歴訪の最初の訪問国であり、このことはこの2つの友好国の関係の特別な重要性をうかがわせるものです。

 

一部のアラブ諸国がアメリカや、同国を支持する西アジア地域諸国の後押しを受けてイランとアラブ諸国の関係を常に険悪化させようと画策していた時期にあっても、カタールは良好な対イラン関係を維持し、また同時に、イランに対するペルシャ湾岸諸国の捉え方をアメリカの意図や思惑から乖離させ、地域的な現状に即したものにしようと努めてきました。

 

イランとカタールの立場は常に、地域問題の解決や一部の誤解の解消の唯一の道は地域内の友好的、建設的な交流・協力と相互理解である、というものです。イランはこれまでに何度も、自らの政策上の宣言や行動の双方において、この重要な原則を遵守してきました。

 

イランは現在、海底トンネルの建設をめぐってカタールと集中的な協議を実施中です。イラン・カタール間のこの戦略的なプロジェクトの実施は特別な重要性を有しており、イラン南部ブーシェフル州のダイイェル港湾がカタールへつながることになります。イラン・カタール間の海底トンネル計画が実現すれば、海洋・港湾協力の拡大に加えて、観光業の発展にも結びつき、この両国の国益にもなると思われます。

 

総じて、カタール政府は対イラン関係の拡大を非常に重視しており、両国関係はこれまでほとんど紆余曲折にさらされることなく、常に平和的かつ論理的な道筋をたどってきました。さて、ここで重要な疑問が出てきます。それは、カタール政府がなぜ、対イラン関係の拡大を強調しているのか、ということです。

 

これに関しては、いくつかの重要な理由が存在します。

 

第1に、カタールはイランに対し、サウジアラビアやバーレーン、さらにはUAEアラブ首長国連邦と類似した捉え方をしていない、ということです。カタールの政府関係者は、イランが地域で賢明な言動を取り、地域和平を歓迎しているとみなしています。このことはハマド・ビン・ジャシム・カタール元首相の2つの文言により裏付けられています。同元首相は昨年末にツイッターで「イランは、(ペルシャ)湾が平和の海であることを臨んでいる」と述べています。さらに、今月9日にもツイートで、「我々はイランに非常に敬意を抱いている。彼らは世界の問題に対し賢明に対処している」としました。

 

第2に、カタールはペルシャ湾岸協力会議(GCC湾岸協力会議)を構成するアラブ国家でありながら、同国とサウジアラビアの間には十分な相互信頼がないということです。カタールは、サウジとの間だけに陸の国境を共有しており、サウジは2017年にカタールへの圧力行使のためにこの国境を利用しました。しかも、サウジはカタールに対し上から目線で尊大に振舞ってきました。このため、カタールはこれまでに何度もサウジに抗議するとともに、カタールの独立性や国家主権を尊重するよう要求しています。カタールとイランの関係拡大は、サウジがそもそもほかのアラブ諸国とイランの関係拡大を望んでいないことから、対外政策での独立性を強調するカタールの意図が含まれる一方、イランが2017年以降に実施したような、緊急事態におけるイランの対カタール支持を確実なものにしておくためでもあります。サウジがバーレーンやUAEを伴ってカタールを全面的に包囲していた時期にも、イランはカタールを支援し、カタールの航空機に対しイラン領空の通過を許可していました。このため、カタールとイランの関係拡大は、カタールにとって安全保障のもとにもなるわけです。

 

そして第3の点として、カタールが西アジア地域における活発な影響力の担い手になろうと努めていることが指摘できます。今年のサッカーW杯の自国開催やカタール航空のブランド化、アフガニスタンの政治プロセスへの介入などの地域的な危機での仲介といった国際社会への参加、地域や世界の有力国との関係拡大、さらに国内の実感可能な進歩発展にかかっていると考えています。この点に照らし、カタールはアメリカとの戦略的な同盟関係を維持するとともに、イランやトルコなど地域の有力国との関係拡大に加えて、サウジをはじめとしたペルシャ湾岸協力会議の加盟国との関係改善を歓迎しているのです。

 


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