イラン外相、「アフガンのタリバン支配勢力を正式に認める基準は、同国での包括的政権の樹立」
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イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相
イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は、アフガニスタンでの新たな情勢を正式に認めるための基準は、同国の全ての民族が参加しての包括的政権の樹立である、としました。
アミールアブドッラーヒヤーン外相は、ヨーロッパのニュース専門放送局であるユーロニュース(euronews)とのインタビューに応じ、アフガニスタンの現支配勢力・タリバンに対するイランの政策について、「イランとして、アフガンでの新たな情勢を正式に認めるための条件は、同国の全ての民族が参加しての包括的政権の樹立である。1日当たり5000人のアフガン難民がイラン国境に押し寄せており、また両国国境での安全問題のために、わが国はタリバン暫定政権と関係を持っている。だが、タリバンをアフガンの正式な支配政権として認めることについては、包括的な政権の樹立が条件だ、とタリバンには通告してある」と語っています。
さらに、オーストリア・ウィーンで開催中の協議について、西側がオーストリア・ウィーンでの協議の場で行われていることについて現実的な対応をすれば、数時間弱で最終合意の成立が可能である、としました。
「わが国は、ウイーン協議で多くの柔軟な対応を示している」とし、「イランの意見では、合意成立の時期決定は、西側の協議代表団にかかっており、彼らの率先した現実的な行動次第である」と語りました。
また、「西側の協議団はこれまで再三にわたり協議の中で、また厳しい段階において、協議を放棄せざるを得なくなる可能性があると表明してはいるが、わが国は真剣にウイーン協議に参加し続ける」と強調しています。
さらに、「アメリカはこれまでに何度も、同国のバイデン大統領が善意をもって良好な合意成立を求めているとしているが、彼らの行動をみれば、ある種の矛盾を感じる」とした上で、「アメリカによる違法で一方的な制裁はイランに一部の問題を引き起こしているものの、これらの工作のすべてにも拘らず、イランの孤立化は実現されていない」と述べました。