イラン最高指導者、「米への妥協は大きな誤りであり、政治的権力への打撃」
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イラン・イスラム革命最高指導者のハーメネイー師
イラン・イスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、「制裁を受けないためにアメリカやその他の大国に妥協することは大きな誤りであり、政治的権力への打撃となる」と述べました。
ハーメネイー師は10日木曜朝、最高指導者選出などの役割を担う専門家会議のメンバーらと面会し、「制裁を受けないためにアメリカやその他のいかなる大国にも妥協することは大きな誤りであり、政治的権力への打撃となる」とした上で、「敵が神経質にならないように自国の防衛能力を削ぐという提案ほど、愚鈍で稚拙なものはない」と述べました。
また、国家の力をいくつもの要素が組み合わさった集合体だとし、「科学とテクノロジー、思想と自由な思考は国家の力の一部であり、自由な思考とその進歩がなければ、科学とテクノロジーの道も開かれることはない」としました。
また、「安全保障と防衛能力」、「経済、公共福祉、国民生活の安寧」、「地域・世界レベルにおける国益確保のための政治・交渉能力」、「文化と生活様式」、「他国民にとって魅力的で影響を与える論理」が、国家の力を構成するその他の要素であるとし、「どの国にとっても国民を引き付けることが、極めて重要な戦略的深みを与える」と述べました。
ハーメネイー師はこれについていくつかの例を挙げ、「地域において存在感を有することは、我々に戦略的深みとより大きな国力を与えてくれる。核分野における進歩も、近い将来のわが国の需要確保に関係するものであり、これを断念するならば、何年か後になって誰に、どこに助けを求めればよいというのだろうか?」と述べました。
そして、「どの国にとっても国力は死活問題であり、どの国民も独立、威信、自らの意志による重要資源の利用、他国の要求に対する抵抗を欲するなら、強くあらねばならない」と述べました。