イラン最高指導者、イラン暦新年を「生産、知識ベース、雇用創出」の年と命名
(last modified Mon, 21 Mar 2022 09:46:00 GMT )
3月 21, 2022 18:46 Asia/Tokyo

イランイスラム革命最高指導者のアリー・ハーメネイー師が、イラン太陽暦の新年・1401年の幕開けに当たり、イラン文化圏の春の新年・ノウルーズの到来に祝辞を述べ、今年を「生産、知識ベース、雇用創出」の年と命名しました。

ハーメネイー師は、イラン暦1401年の幕開けに当たって、昨年をそれまでの年と同様に紆余曲折、波乱万丈の年だったとし、「昨年のもっとも重要な出来事である大統領選挙は、その良い意味での頂点のひとつだった」と語っています。

また、この頂点について説明する中で、「国民は新型コロナウイルス大流行という大きな危険の中、選挙に参加し、その目的から民衆の政権といえる、国民の間に数々の希望をよみがえらせる新しい政権を誕生させた」と述べました。

さらに、イラン暦の昨年におけるもう1つの山場として、本格的な新型コロナウイルス対策、並びにすべての人々のためにワクチンを確保した結果としての、コロナ感染による死亡者の大幅な減少を挙げました。さらに、昨年における数々の出来事のうちの1つである別の頂点を説明して、「複数の種類の有効なワクチン製造から人工衛星の打ち上げにいたるまでの、さまざまな科学技術分野において、多数の偉業が成し遂げられた」としています。

そして、「国際舞台における昨年の頂点たる出来事のひとつは、わが国に対する最大限の圧力行使の中で、アメリカが自らの屈辱的な敗北を認めたことだった」とし、「国民の抵抗が、この勝利の栄冠をもたらした。事実上勝利を収めたのはイラン国民だった」と語りました。

続けて、イラン暦の昨年において世界のほかの地域で起きた複数の出来事に関するメッセージの中で、「これらの出来事すべては、覇権主義者に対抗する中でイラン国民が歩んできた道の正しさを示した」と述べています。

ハーメネイー師はまた、昨年における最も苦い出来事として、「国民生活の困窮、物価高、インフレ」を挙げ、「経済問題は治療が可能であり、また必ずや改善・解決されねばならない。もっとも、事を急いだり、一気にそれが解消されるなどという期待は現実的なものではない。しかしながら、我々はイラン暦15世紀の初年に当たる今年中に、それらの一部が解消されるよう希望する」としました。

そして、先に挙げた今年のスローガンを定めた目的として、国民1人1人や各機関の責任者らの行動に方向性を示すことを挙げ、「昨年のスローガンは、『生産、後方支援、障害の排除』であり、諸事業が見事に成し遂げられたが、これは継続される必要がある」と語っています。

さらに、近年に「生産」という課題にフォーカスしている理由について語り、「生産は、経済問題の解消の鍵であり、かつ経済上の困難を切り抜ける主要な道である。その一方で、経済成長、雇用機会の増加、インフレの削減、国民1人当たりの収入の上昇、公共福祉の改善、そして国家の威信や自信の増大は、国民生産という名の万能薬の普及と隆盛にかかっており、これに依拠することで近年はプラスの効果を挙げている」と述べました。

続けて、「本年もこれまでどおり、私は生産という課題を強調する。もっとも、私が強調したいのは、生産の新たな層や様相、すなわち『知識ベース』かつ『雇用を創出する』生産である」としています。

最後に、ハーメネイー師は「雇用を創出する知識ベースの生産を基準に据えることは、あらゆる経済上の目的において具体的に体感できる前向きの動きにつながる」とし、「イラン暦1401年のスローガンは、生産、知識ベース、雇用創出である」と結びました。

 


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