イラン外相、「米はウィーン協議での過剰な要求や疑念を捨てるべき」
(last modified Sat, 23 Apr 2022 08:48:12 GMT )
4月 23, 2022 17:48 Asia/Tokyo
  • アミールアブドッラーヒヤーン外相とEUのボレル外務・安全保障政策上級代表
    アミールアブドッラーヒヤーン外相とEUのボレル外務・安全保障政策上級代表

イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相が、「アメリカは、オーストリア・ウィーン協議において過剰な要求や疑念を捨て、現実的な解決に向かう道に踏み出さなくてはならない」と述べました。

アミールアブドッラーヒヤーン外相は22日金曜、EUのボレル外務・安全保障政策上級代表との電話会談において、制裁解除を目指すウィーン協議の継続に言及し、イラン政府は疑いなく良好で強力かつ永続的な合意を成立させる決意を持っているとして、「米政府は、その過剰な要求や疑念を捨て、現実的で解決へ向かう道のりに足を踏み出さなければならない」と述べました。

続けて、「現在、欧州三か国とロシア、中国は、合意を最終的にする準備ができている。勇気をふるい過去の自国政権の誤った政策を正すべきは、現米政権である」と説明しました。

ボレル上級代表もこの会談で、イラン側がウィーン協議で前向きな意志を示していることに触れ、「我々はイランが合意を望んでいると信じている」と述べました。

また、協議の休止が長引くことは建設的でないとして、EU側代表とイラン首席交渉官との間で会談を再び近い距離で行うことを提案しました。

イラン制裁の解除を目指してのウィーン協議の第8ラウンドは、今年2月8日にウィーンで再開されましたが、同3月11日に再び小休止に入りました。

核合意に違反した側としてのアメリカが、依然として問題解決のための政治的な決定を下していない項目には、制裁対象者リスト一覧からの個人・法人の削除および各種の保証や確約があげられます。

アメリカは、協議の期間中にイラン国民に対する制裁を解除していないばかりか、先月30日には一部のイランの個人・団体に対する新たな制裁が、同国財務省によって発動されています。

アミールアブドッラーヒヤーン外相は電話会談の別の部分で、アフガニスタンでの連続したテロ事件勃発や難民の継続的発生に言及し、同国での安定・安全の確立、難民問題の調査、人道的支援、麻薬との闘いといった事柄について真剣な協力が必要であることを強調しました。

さらに、ウクライナ危機において政治的解決に焦点を当てていく必要性を強調し、イエメンで臨時停戦が行われたことを歓迎しながら、恒久的な停戦や、イエメン封鎖の完全な解除、およびイエメン勢力間での合意を地域が目の当たりにできるようになってほしいと希望を述べました。

ボレル上級代表も、ウクライナでの戦争に言及し、これを負の結果をもたらしうる世界的な危機だとしました。

そして、イエメンでの臨時停戦やアフガニスタン難民の支援におけるイランの努力を歓迎し、「EUは、さまざまな分野でイランとの相談、対話、共同協力を発展・拡大させていくことができる」と強調しました。

 


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