6月 30, 2022 17:04 Asia/Tokyo
  • サル痘検査
    サル痘検査

日本の厚生労働省が「サル痘」の国内発生に備えて、医療従事者への天然痘ワクチンの接種を検討しています。

読売新聞など、日本の複数のメディアによりますと、欧米で拡大している「サル痘」が国内で発生した場合に備え、厚生労働省は29日水曜、専門家部会を開き、患者と接触する可能性のある医療従事者らに天然痘のワクチンを接種する検討を開始しました。

これにより、患者の家族ら濃厚接触者向けに準備していた臨床研究の対象を広げることになります。

国内で患者が見つかった場合、国立国際医療研究センターで濃厚接触者に接種することになっていますが、今後は医師や看護師、保健所職員など患者と接触するリスクが高い人に、事前に接種することも検討することになります。

また、治療薬についても投与できる体制を整え、EU欧州連合でサル痘用にも承認された天然痘の飲み薬「テコビリマット」を、臨床研究として患者に投与し、2週間後に皮膚のウイルス量が減るかを調べる見通しです。

このほか、国立感染症研究所のチームは、既存薬から有望な薬を探す研究に着手しており、抗ウイルス薬や抗炎症薬など1000種類以上を調べることになっています。

なお、天然痘ワクチンは、海外ではサル痘の発症予防にも使われています。

天然痘に似た発疹のほか、発熱や頭痛などの症状が出るサル痘ウイルスは、かつては主にアフリカで報告されていました。

しかし、今年5月以降は欧米を中心に感染が拡大しており、CDC米疾病予防管理センターのデータでは今月28日現在、韓国やシンガポールなど49か国・地域で4769人に上っています。

ちなみに、現在までのところ日本国内でのサル痘感染者は報告されていません。

 


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