急速な円安進み1ドル138円台に、FRB議長講演などが影響
8月 29, 2022 15:47 Asia/Tokyo
円相場で円安が急速に進み、約1カ月ぶりに1ドル138円台に突入しました。
日本の報道各社によりますと、週明け29日月曜午前の外国為替市場で、円相場が一時は去る7月21日以来、約1カ月ぶりに1ドル138円台に急落しました。
前週末夕方の東京市場と比べ1円程度円安ドル高が進み、日本が金融危機だった1998年8月に付けた140円台に迫っています。
FRB米連邦準備制度理事会のパウエル議長は前週末、米ジャクソンホールでの経済シンポジウムで約40年ぶりの高インフレを沈静化する決意を表明したほか、長期的に利上げを含めた金融引き締めを続ける必要性を強調していました。
また、日銀の黒田東彦総裁は大型の金融緩和政策を継続する方針を繰り返し表明しており、日米の金利差が拡大するとの予測から円を打ってドルを買う傾向が高まり、円安ドル高が進んだ形となっています。
この問題について、市場関係者は「利上げの継続でアメリカの景気が冷え込むことへの懸念もあるが、日米の金利差の拡大がより強く意識され円安が加速している」とコメントしました。