COP27で日本に再び「化石賞」、化石燃料への公的支出「世界最大」
11月 10, 2022 16:28 Asia/Tokyo
世界の環境団体でつくるCAN・気候行動ネットワークが、気候変動対策に後ろ向きな国に贈る「化石賞」に日本を選んだと発表しました。
日本の報道各社によりますと、CANはエジプトで開催中の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)の会場で9日水曜、地球温暖化対策に消極的な国に贈る「化石賞」に日本を選びました。CANは今回の選出理由として、化石燃料への公的資金の拠出額が世界最大であることを挙げています。
CANには約130カ国から1800団体が参加し、COP期間中はほぼ毎日、温暖化対策に消極的な国に改善を促すことを狙いとし、テーマを変えながら各国に「本日の化石賞」を贈っています。
日本は、毎回のように何らかの理由でこの賞を「受賞」しています。
環境団体の調べでは、日本は2019〜21年、年平均で106億ドル(約1兆5000億円)の公的資金を石油や天然ガスなどの化石燃料に拠出したということです。
CANによりますと、他にも投入金額の多いカナダ(85億ドル)、韓国(73億ドル)、中国(67億ドル)と比べても「日本が断トツ」とされています。
CANはまた、岸田首相が今回の首脳級会合を欠席したことも問題視しました。
なお、9日の授賞式では、CANジャパンの代表者に恐竜の頭骨をモチーフにしたトロフィーが授与されました。
CANの化石賞担当ムハメド・サイディハン氏は「日本は化石燃料から再生可能エネルギーに資金の拠出先を変えてほしい」と語っています。