7月 15, 2023 19:31 Asia/Tokyo

秋田県能代市の「JAXA宇宙航空研究開発機構・能代ロケット実験場」で、爆発を伴う火災が発生しました。

日本の報道各社が、JAXA能代ロケット実験場の発表として報じたところによりますと、同施設で現地時間の14日金曜午前9時頃、ロケットの地上燃焼実験中に爆発が発生しました。

試験の開始直後は、炎と共に煙が勢いよく噴射しましたが、想定では119秒燃焼する予定だったのが、点火から57秒後にボンという爆発音が聞こえて施設の一部が吹き飛び、その後炎と黒い煙が上がりました。

今回、実験場では、開発中のロケット「イプシロンS」の2段目エンジンを地上で燃焼させる試験が行われており、作業員は離れた場所から遠隔で操作していました。

 地元の消防車など8台が出動し、建屋北側に放水するなど消火活動にあたった結果、およそ2時間後に火は消し止められました。

なお、職員は退避していたため、負傷者はいないということです。

JAXAによりますと、データからは点火から20秒が過ぎたころから圧力が予測より高くなっていて、異常が発生した57秒後あたりで圧力が開放されたということで、何らかの理由で圧力容器が破壊されたことがひとつの原因と考えられるとしています。

そのうえで、今後、再び燃焼試験を行う必要があるとして、来年度に予定している初号機の打ち上げのスケジュールが遅れる可能性もあるとしています。

能代ロケット実験場は、秋田県能代市南部にあるJAXAの付属研究施設で、各種固体ロケットモーターの地上燃焼試験を行うため、1962年に開設されました。

現在、日本のロケット開発は打ち上げ失敗が続いており、昨年10月はイプシロン6号機が打ち上げに失敗し、今年3月にはH3初号機が打ち上げを一度中止した後、再挑戦した打ち上げで失敗に終わった経歴があります。

 


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