東京地裁立川支部、京王線“ジョーカー”刺傷事件の被告(26)に懲役23年
8月 01, 2023 15:39 Asia/Tokyo
東京・調布市を走行中の京王線の車内で映画の悪役「ジョーカー」に扮した男が乗客を刺し、車内に放火した罪に問われている裁判で、東京地裁立川支部は先ほど懲役23年を言い渡しました。
日本の報道各社によりますと、31日月曜の判決で東京地方裁判所立川支部の竹下雄裁判長は「自分勝手な理由から偶然電車に乗り合わせた多数の乗客の命を狙った無差別的な犯行だ」と指摘しました。
その上で「走行中の電車内という逃げ場が限られた状況でパニックに陥っている乗客たちを焼き殺すために点火していて、多くの死傷者が出てもおかしくなかった。社会的影響の大きさもあわせて考えると、同種の無差別的事件の中でも特に重い部類の事案だ」として、懲役23年を言い渡しました。
無職の服部恭太被告(26)は一昨年10月、京王線の車内で乗客の男性(当時72)をナイフで刺して大けがをさせた後、車内に火をつけ別の乗客12人を殺害しようとした罪などに問われていました。
これまでの裁判で服部被告は犯行動機として、「乗客を先頭車両に追い詰めて殺す計画だった」「死刑になりたいという思いがあり人を殺さなければと思った」と語っていました。
その一方で被害者らに対し「申し訳ないと思っています」と初めて謝罪の言葉を口にしたほか、事件については「起こすべきではなかった」と述べました。
最後に裁判長は「長い服役期間になります。この間、事件や被害者、自分の社会復帰後について考えて生活し、苦しくても生きてきちんと償いをすることを忘れないでください」と語りかけ、服部被告は「はい」と答えていました。
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