ロシア人科学者らが、福島原発処理水の完全浄化メソッドを開発
9月 02, 2023 19:26 Asia/Tokyo
ロシア・ウラル連邦大学は、福島第一原子力発電所の処理水を浄化するために、特殊な吸着剤と建設技術を用いることを提案しました。
ロシア・スプートニク通信によりますと、ロシア人専門家らは、トリチウムを含有する水をコンクリート製品の製造に利用する方法を開発しました。
また、最も危険な放射性元素のコバルトやセシウムも、液体から固体へと状態を変換することができるもので、ウラル連邦大学は、このような液体放射性廃棄物を安全に保管できる容器をすでに開発しました。
ウラル連邦大学のオレグ・タシュルィコフ教授は、日本の専門家が開発した処理水の処理法の有効性は十分ではないと考えています。
日本の方法は「汚れた」水を特殊な設備とフィルターに通し、濃縮された廃棄物を埋め、処理水を海に廃棄するというものですが、問題はその水が100%浄化されていないことにあります。これに対し、ウラル連邦大学で作られた吸着剤は、水中に含有されている全ての放射性核種を除去できます。
ウラル連邦大学は、福島第一原発の処理水の問題は、その一部を建設用のコンクリートブロックの製造に使用し、残りを同大学が発明した、液体放射性核種を余すことなく固体に変換する吸着剤で処理すれば、環境に一切のダメージを与えることなく解決できると確信しています。
トリチウムは他の放射性核種と同様、時間とともに植物に蓄積され、やがてはその藻類を食べる海の生物に蓄積され、最終的には人間を含む生態系全体に影響を及ぼします。
一方で、科学者らは、トリチウムが危険なのは直接摂取した場合のみで、コンクリート中に封じ込めれば、人間や環境に無害になると説明しています。