政府、旧統一教会の解散命令請求へ
9月 30, 2023 18:24 Asia/Tokyo
政府は旧統一教会への解散命令を東京地裁に請求する方針を固めました。
日本の各メディアが報じたところによると、政府は旧統一教会への解散命令請求の方針を固め、来月12日に文化庁で開催される宗教法人審議会で最終決定する見込みだということです。
解散命令が請求されれば、東京地裁が政府および旧統一教会双方の言い分を聞き、解散命令を下すかどうか判断することになります。
旧統一教会をめぐっては、信者から高額な献金を巻き上げ一家破産に追い込むなどの事例が数多く報告されてきました。
政府はこれをうけ、昨年11月から計7回にわたって旧統一教会に宗教法人法にもとづく質問権を行使し、教団の運営実態について調査してきました。その結果、解散命令請求の要件となる「著しく公共の福祉を害する行為」があったと判断しました。
裁判所が解散命令を出した場合、教団は宗教法人格を失い、固定資産税免除などの税制優遇措置を受けられなくなります。その一方で、宗教活動自体は禁止されません。
これまでに裁判所が解散命令を出した宗教法人は、数々のテロ事件を起こした「オウム真理教」と、詐欺事件などを起こした「明覚寺」の2例のみです。
旧統一教会による被害は、一部では数十年前から告発されてきましたが、広く報じられることはありませんでした。
しかし、昨年7月に安倍晋三元首相を射殺した山上徹也被告が、旧統一教会の信者だった母親の献金により家庭崩壊し、安倍氏が旧統一教会へ祝賀のビデオメッセージを送っていたことに恨みを募らせたことが動機だと報じられたことで、耳目を集めることになりました。
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