日本とロシア、北方領土問題
ロシアのプーチン大統領が、15日木曜、安倍首相と会談するため、日本を訪問しました。この問題について、IRIBミールターヘル解説員は次のように語っています。
ミールターヘル解説員
プーチン大統領の日本訪問は、2014年以来の両国の関係における転換点と見なされます。安倍首相とプーチン大統領は、北方領土問題、経済、文化協力に関する共同プロジェクトについて協議することになっていました。朝鮮半島の情勢やアジアの安全保障問題も、今回の会談の協議事項に含まれています。とはいえ、プーチン大統領はこの訪問の前に、北方領土問題に関しては協議しないと語っていました。
今回の訪問は、“アジア重視”というロシアの新たな外交政策の点から、分析に値します。プーチン大統領は12月初めの議会での演説で、新たな外交政策を説明し、ロシアは西側との関係が悪化しているからではなく、国益に基づいて、東アジアに注目していくと語りました。ロシア政府は、国力をつけ、世界のエネルギー分野で効果的な役割を果たし、安全保障を維持するためには、世界の大国のレベルにいたる必要があるという結論に達しました。これにより、ロシアはこの2年、アジアとの関係拡大において積極的な政策を開始しています。こうした中、日本は世界の経済大国であり、高い技術を有しているため、ロシアの注目を集めています。現在ロシアは、新たなパイプラインの建設により、日本との合意が成立すれば、石油・ガス資源に乏しい日本に、これらの資源を輸出することができます。またロシアは、日本との経済関係の拡大を求めています。しかし、そこには障害が存在します。日本は西側の陣営におり、西側のロシアに対する制裁に加わっています。また、両国は長年に渡り、北方領土問題を抱えています。こうした中、ロシアにとっては、北方領土の領有権を巡る対立、というのはそもそも存在しないようです。プーチン大統領は以前、日本とロシアの関係について、「ロシアは日本との関係の完全な回復を求めている。ロシアにとって、日本との間に領土問題という名の対立は存在しない」と語っていました。
日本とロシアは、いまだに平和条約を締結していません。日本の政府高官は、今回の協議の機会を利用し、北方領土返還の土台を整えようとしていますが、ロシアが立場を変えようとしていないことから、これまでその努力が実を結んでいません。ロシアは、北方領土問題を抜きに、日本との平和条約の締結に関して協議を進めると同時に、日本との経済協力の機会を広げようとしています。しかし、日本側も、注目に値する見返りを得ることなしに、ロシアの投資や経済協力を受け入れることはないでしょう。