東北地方の地震で新幹線運転見合わせ 製造業も点検・安全確認に追われる
13日夜に発生した東北地方での地震を受けて、公共交通機関や大手製造業は様々な対応に追われています。
ロイター通信によりますと、日本航空(JAL)とANAホールディングス傘下の全日本空輸(ANA)は、今回の地震で東北新幹線の一部区間が運休となったことから、被災地域の交通インフラを確保する目的で、14日から15日にかけて東北地方の空港を発着する区間で臨時便の運航や機材の大型化を決めました。
JR東日本の発表では、地震の影響で電柱が傾くなどの複数の設備で被害が確認されたため、東北新幹線の那須塩原駅と森岡駅間の上下線で14日と15日は終日運転を見合わせるということで、全線での運転再開までは10日前後かかると見られています。
秋田新幹線も両日、東京駅と秋田駅間で終日運転を中止しました。山形新幹線も14日は東京─新庄駅間で終日運転を取り止め、15日は福島駅から新庄駅間で本数を減らして折り返し運転する予定です。
一方、自動車や電機の大手製造業では、これまでのところこの地震による大きな被害は確認されていないものの、一部企業は、詳細に点検するため工場の操業を停止しました。
トヨタ自動車は、完全子会社でトヨタ車の生産を手掛けるトヨタ自動車東日本の岩手県(岩手県金ケ崎町)と宮城県内にある大衡工場(大衡村)と大和工場(大和町)の3工場で、建屋や設備に被害が見られずけが人や事故なども確認されていないとし、月曜は通常稼働する見通しです。
日立製作所は、施設の壁や製品の落下、設備の損傷など建物・設備の一部に軽微な損傷はあるものの、人的被害などの大きな被害はないとしています。
ルネサスエレクトロニクスは、震源地に近い那珂(茨城県)、米沢(山形県)、高崎(群馬県)の各工場で建屋や設備に被害は見られなかったとしています。那珂工場では一時停電があったものの現在は復電し稼働を再開しました。安全のため操業を停止し、クリーンルーム内の安全確認と装置や製品の被害状況の確認を進めているということで、米沢工場と高崎工場は操業を継続しています。
キリンホールディングスは、地震発生を受けて仙台工場の稼働を停止し、設備や社屋の被害確認を進めています。施設の壁や天井のはがれ、倉庫内の製品への影響はあるものの、これまでに大きな被害は確認されていないということです。
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