10月 17, 2021 21:26 Asia/Tokyo
  • 北海道・根室で、北方四島の元島民らが慰霊祭
    北海道・根室で、北方四島の元島民らが慰霊祭

北海道根室市の納沙布岬で、北方四島の元島民らが集まり、慰霊祭が行われました。

NHKによりますと、北方四島を元島民らが訪問する交流事業が新型コロナウイルスの影響ですべて中止になったことを受けて、北海道根室市の納沙布岬では17日日曜、元島民らが集まり、慰霊祭が行われました。

この慰霊祭は、「北方墓参」や「ビザなし交流」などの北方四島との交流事業が、新型コロナウイルスの影響で2年連続ですべて中止となったことを受けて、元島民らでつくる団体が企画したものです。

今回の慰霊祭は納沙布岬にある北方領土資料館で開かれ、会場には根室市に住む元島民など72人が集まり、まず主催した千島歯舞諸島居住者連盟根室支部の宮谷内亮一支部長が「長年続けてきた墓参ができなかったことを深くおわびしたい」と追悼のことばを述べました。

このあと、元島民ら一人一人が焼香を行い、祭壇に手を合わせました。最後に全員が屋外へ移動して目の前に広がる四島に向かって手を合わせました。

宮谷内支部長は「この2年間、元島民が抱えてきたつらい思いやいらだちを、少しでも和らげることができたのではないかとほっとしている。来年は何としても再開できるよう、政府にも働きかけたい」と述べています。

慰霊祭に出席した歯舞群島多楽島出身の河田隆志さん(85)は、「せめて島にいちばん近いところでという思いで慰霊祭に出席しました。訪問事業の中止は、今年を最後にしてほしいです」と振り返るとともに、「孫が一緒に島に行きたいと言うので準備してきましたが、行けないまま丸2年がたってしまいました。年々歩けなくなる不安もあるので、このまま行けなくなってしまう前に、島の状況をきちんと孫に伝えたいです。来年こそは行けるよう、国だけでなくロシアにもきちんと考えてもらいたいです」とコメントしました。

 

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