尖閣沖の中国海警局の船航行、日本漁船への接近ケースが去年の2倍以上に
(last modified Mon, 03 Jan 2022 11:03:38 GMT )
1月 03, 2022 20:03 Asia/Tokyo
  • 沖縄県の尖閣諸島
    沖縄県の尖閣諸島

昨年中に沖縄県の尖閣諸島周辺の領海で、中国海警局の船が日本の漁船に近づこうとする動きが18件確認され、前の年の2倍以上に増えたことが明らかになりました。

NHKが3日月曜、海上保安庁の報告として伝えたところによりますと、尖閣諸島周辺で中国海警局の船が日本の領海に侵入したケースは2021年の一年間で34件で、前年より10件増えており、そのうち日本の漁船に近づこうとする動きが18回確認されています。

また、中国海警局の船が領海の外側にある接続水域を航行した日数は332日で、過去最多だった前の年の333日とほぼ同じ水準となりました。

中国は去年2月、自国が管轄するとした海域で、外国の船が停船命令に従わない場合に海警局に武器の使用を認める「海警法」を施行するなど、力を背景にした海洋進出の動きを強めています。

こうした動向に対し専門家らは「中国側の動きは今後さらに先鋭化する可能性がある」との見解を示しています。

国際海洋法を専門とする神戸大学の坂元茂樹名誉教授は「中国の意図は日本漁船を取り締まることで日本の実効支配を揺さぶろうというものだ。中国側の動きは今後さらに先鋭化する可能性がある」と指摘しています。

また海上保安庁は尖閣諸島周辺の警備を念頭に、令和7年度にかけて大型の巡視船を10隻増やす方針など警戒を強めています。

 


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