福島県双葉町で、住民の帰還に向けた準備宿泊が開始
1月 20, 2022 20:52 Asia/Tokyo
日本の福島県双葉町では20日、住民の帰還に向けた準備のために自宅に泊まる「準備宿泊」が開始した。
テレ朝ニュースなど、日本の報道各社によりますと、同町は今年6月から住民の帰還の開始を目指しており、これを前に20日木曜から、生活再建に向けた準備のため、自宅などに寝泊まりする「準備宿泊」が始まりました。
JR双葉駅に隣接する町役場の連絡所では、同日午前9時から午後4時まで準備宿泊の受け付けが行われ、避難先から訪れた住民が手続きしていました。
双葉町で住民が寝泊まりできるようになったのは、原発事故で避難して以来初めてで、住民たちは寝泊まりするために必要な家財の搬入作業などを行っていました。
また、町内では20日朝から、準備宿泊の開始にあわせて、防犯パトロールや住民が寝泊まりする建物の水道の復旧作業などが行われました。
準備宿泊の対象は一昨年に避難指示が解除された町の北東部、および帰還困難区域のうち、避難指示解除に向け除染やインフラ整備が進められているJR双葉駅周辺の地域で、町の面積の15%にあたります。
しかし、長年にわたる避難で帰還を諦める人も多く、今月18日時点で準備宿泊を申請したのは7世帯11人に留まっています。
双葉町は2011年に事故が発生した福島第一原子力発電所の周辺自治体で、現在も全町民の避難が続いており、双葉町民が自宅で寝泊まりできるのは、原発事故以来初となります。
なお、避難指示解除は今年6月以降と見られています。
双葉町の自宅に戻ったある住民は、「やっとこの日が来た。帰還に向け、少しでも事故前の生活を取り戻せるよう備えたい」と語りました。
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