日本政府が21日でのまん延防止全面解除に向け調整、新規感染高止まりも
日本政府が、新型コロナウイルス対策で18都道府県に適用中のまん延防止等重点措置について、今月21日の期限での全面解除を視野に調整に入りました。
日本の報道各社によりますと、依然として新規感染者数が高止まりしている地域もある一方で、政府はワクチンの3回目接種を進めており、医療提供体制は改善するとみており、各自治体の意向を確認したうえで今月16日にも最終判断する見通しです。
北海道、青森、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、石川、岐阜、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、香川、熊本の18都道府県のうち、青森、茨城、熊本の3県以外では、新規感染者数の減少傾向が続いています。
その一方で、病床使用率(10日木曜の時点)は、千葉、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫の6府県で、政府がまん延防止措置適用の目安とする50%を超えています。
しかし、最も高い大阪(63%)でも、3日時点の71%から低下しており、政府はピークを越えたと見ています。
政府は11日、専門家による「新型コロナ感染症対策分科会」に対し、まん延防止措置の解除基準を緩和する考え方を伝えました。
これまでは「新規感染者数が減少傾向で、病床使用率や重症病床使用率がおおむね50%を下回る」などを解除条件にしていましたが、「両使用率が50%超でも、新規感染者数が減少傾向で、医療負荷が低下する見込み」などに改めました。
この新たな基準を適用すれば、10日時点の数値なら18都道府県のすべてで解除が可能になります。
政府関係者は「新年度になると入学式や入社式があり、感染状況が再び悪化しかねない。21日に解除しなければタイミングを失う」と指摘しています。
ただ、東京都では専門家を交えた協議が続き、「解除すれば感染再拡大が心配だ」といった慎重論もあり、政府は自治体の意向を尊重して判断する構えです。