上海の日本総領事館が対応要請、コロナ外出制限で在留邦人が足止めの可能性
3月 31, 2022 16:28 Asia/Tokyo
中国・上海にある日本総領事館が、同地での厳しいコロナ関連外出制限により在留邦人が帰国できなくなる可能性があるとして、上海市当局に対応を要請しました。
NHKが31日木曜、報じたところによりますと、新型コロナウイルスの感染が拡大している上海では厳しい外出制限によって現地に在留する日本人が空港に到着できず帰国できないおそれが出ているとして、日本総領事館が上海市当局に対応を要請しました。
中国では特に最近、全国規模でコロナ感染拡大しており、29日火曜の一日の市中感染は無症状者も含めて8655人確認され、このうち上海は最も多い5982人に上りました。
上海では、東部の地域で今月28日から4月1日までの予定で厳しい外出制限がしかれており、西部の地域でも31日から来月5日まで同様の措置が取られる予定です。
現在、東部の浦東空港の国際線は運航していますが、日本総領事館は今週に入ってから上海市当局に対し、日本人が航空機に搭乗できるよう空港までの交通手段の確保などの対応を要請しているということです。
上海には去年10月の時点で中国で最も多いおよそ3万8000人の在留邦人がおり、年度替わりのこの時期には帰任予定の駐在員も多く、こうした人たちへの影響も懸念されています。
この問題に関して、松野官房長官は31日午前の記者会見で「帰国を予定していた在留邦人にも影響が出ており、上海の日本総領事館から上海市当局などの関係部局に対し、在留邦人の市内の移動などについて累次にわたり働きかけを行っている。今後も状況を注視しながら在留邦人の支援をしっかりと行っていく」と語りました。