3月 18, 2024 21:38 Asia/Tokyo
  • なぜイスラエルは解体されねばならないか?
    なぜイスラエルは解体されねばならないか?

ユダヤ人がパレスチナの土地に「帰還」すべきとするシオニズム運動が興ったのは19世紀末。1948年のイスラエル「建国」をはさんで、実に1世紀以上にわたって、この地に入植・占領したシオニストらは殺戮や破壊活動を続けていることになります。このことは、シオニスト政権イスラエルの解体とユダヤ人の本来の土地、つまり欧米諸国への帰還の必要性を明らかにするものです。

この問題は、どの観点から見てもパレスチナを支持せざるを得ません。

倫理的な観点から見れば、シオニスト政権はテロと殺戮により土地を略奪した政体であり、歴史上まれに見る暴虐の限りを尽くしてきました。

テロリズムを存在基盤としたイスラエル

シオニスト政権の基盤はこのテロと殺戮であり、現在のガザは厳しい封鎖下におかれています。

こうしたイスラエルの占領政策に見て見ぬふりをすることは、西側が他国に対するプロパガンダとして利用する「人権」が嘘であることを証明しています。

次に法的な観点から見ると、イスラエルによる違法行為を合法とみなすことは、将来こうした行為を拡大させることにつながります。シオニストの中には、イスラエルの「領土」をエジプトのナイル川からイラクのユーフラテス川までの範囲に至ると主張する極右勢力もおり、これと妥協するようなことがあれば、世界のエネルギー需要を人質にとられることになります。

次に宗教・信仰的観点からみてみましょう。旧約聖書には、神があらゆる機会を用意して「イスラエルの民」(現在のイスラエル市民のことではない)を正しい道に導こうとし、多くの預言者を遣わせたにもかかわらず、目を背け続け、時には預言者たちに公然と敵対し、退廃の限りを尽くしました。

以上の内容にもとづいて、シオニスト政権の本質をさらに理解し、なぜ「建国」に至ったのかを知るには、歴史を紐解く必要があります。

1917年11月2日、イギリスの外務大臣バルフォアはユダヤ系貴族院議員であるウォルター・ロスチャイルドに書簡を送り、ユダヤ人の「ナショナル・ホーム」をパレスチナの土地に設けることをイギリス政府として支持することを表明しました。これが「バルフォア宣言」です。このバルフォア宣言をきっかけに、西側の大国がイスラエル「建国」に向けて動いていくことになり、最終的に1948年にそれは実現するのです。

もっともシオニストの非人間的・反宗教的特質は、その前からパレスチナ先住民に対する虐殺や追放という形で発露していました。

イスラエルの攻撃で犠牲になるのは子供

西側諸国による惜しみないイスラエル支援は、もはや「ユダヤ人ナショナル・ホームの建設」という動機以上のもので、実際には植民地主義・覇権主義的動機であることは明らかです。

バルフォア宣言の中に記された「ユダヤ人ナショナル・ホームの建設」は、実際には「西アジア地域における西側諸国の軍事基地増」と「大量殺戮を行うテロリスト政権の樹立」として機能しました。つまり、パレスチナ問題には西側による地政学的側面があるのです。

パレスチナ問題を理解する最初の手がかりは、こうしたシオニスト政権と西側諸国の関係、そして西側諸国の目的を理解することです。

イスラエルとは、西側が狙う世界のエネルギー覇権と武器輸出、そして西アジアを掌中に収めるという目的を達成するために生み出されたものなのです。

イスラエルを支持する西側諸国

そのことを考えれば、イスラエルがなぜこれほどイランを恐れるのかが理解できます。1979年のイラン・イスラム革命が掲げた理念は、イランおよびイスラム諸国の独立でした。それと正反対の目的を持つイスラエルがイランと対立するのは自然なことです。

イスラエルは、西アジアにおける非人間的・反宗教的文明の代表です。イスラエルが終わる時は、西側諸国による西アジアへの経済・政治的覇権が終わる時なのです。

 


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