3月 25, 2024 19:16 Asia/Tokyo
  • イスラエル軍によるパレスチナ民間人や女性の焼殺 第2次世界大戦時の米の日本攻撃が見本
    イスラエル軍によるパレスチナ民間人や女性の焼殺 第2次世界大戦時の米の日本攻撃が見本

パレスチナ・ガザ地区では、イスラエルによる住宅街への爆撃やその他の状況により、1時間当たり3人のパレスチナ人女性が殉教しています。女性の瓦礫や火災などからの救出は、男性よりも困難になる可能性があります。

ガザ地区の状況は惨憺たるもので、そのため6万人の妊婦が医療器具や麻酔の助けなしで出産し、少なくとも21人の女性が餓死するにまで至っています。

 パレスチナ自治政府のアマル・ハマド女性問題相は、「パレスチナ人の女性と子供に対するシオニストの攻撃は、大量虐殺と民族浄化という枠組みの中で計画・実行されている」との見解を示しました。

 

シオニストによるパレスチナ人の女性や子どもへの攻撃


ハマド女性問題相はまた、「パレスチナ人女性たちは、死体や負傷者に囲まれながら、空襲であれ、はたまた飢餓や喉の渇き、病気によってであれ、自らの死ぬ順番を待っている状態だ」と語りました。

このようなシオニスト政権イスラエルの人種・ジェンダー浄化という行動モデルについては、1945年3月9日にアメリカが日本で行った民間人殺傷のやり方に倣ったとする、ある分析があります。その方法とは、民間人、特に女性が爆撃から逃れにくいという点を分かったうえで、住宅に向けて大量の煙と炎を伴うような破壊的爆撃を行うというものです。

日本で行われたこの種の大量殺戮、いわゆる東京大空襲は、第2次世界大戦時に遡るものです。

当時のアメリカ空軍内では、日本への攻撃方法について 二つの見解に分かれていました。その一つは、不必要な死傷者を防ぐために標的を絞ったピンポイント爆撃を主張するものであり、もう一つは、このようなピンポイント爆撃の効果を否定して、この先の戦闘を、戦闘要員の男性と一緒に女性と子供も殺害し大量の犠牲者を出すような大規模爆撃にしていくというものでした。

 

東京大空襲で焼死した子どもの遺体を背負う女性

 

アメリカ空軍では、1945年になるまでは前者の見解が有力でしたが、その後現れた指揮官が、このようなアプローチを変更しました。その指揮官とは、カーティス・ルメイ空軍大将です。彼の考えは、時間は無駄にすべきではなく、全面的な爆撃によって一度で日本を敗北に追い込めるというものでした。

 

日本の民間人に対するアメリカの「ミーティングハウス2号作戦(=東京大空襲)」で焼死した日本民間人の遺体 

 

ルメイ大将は、「この戦略で、日本はもはや抵抗できなくなるほど多数の犠牲者を出すはずだ」と語っていました。

こうした中、米ハーバード大学の研究室は1942年頃、広範囲を焼尽・破壊できる増粘剤の発明に成功しました。それは「ナパーム」と呼ばれるゼリー状の物質で、爆弾にこれを数滴加えるだけでどんな物質でも約4平方メートルを燃焼できるというものです。また、ナパームは親油性で消火が困難であり、燃焼時の大量の酸素消費で人間を窒息死させたほか、その黒煙は女性の肺により大きく影響を与えるものでした。

 

ナパーム弾命中の瞬間

 

この物質はそのため、敵地の領土や民家を燃やし尽くすことが可能な選択肢として、軍事産業や軍需産業で好んで使用されたのです。

これに加えて、当時の日本の民家のほとんどが木造であったことも、見逃せない重要な点でした。

ルメイ空軍大将は、新兵器の破壊力とそれによる被害の程度を確かめるべく、アメリカ国内で日本の家屋の模型を作りナパーム弾実験を行うよう命じました。これは実際に驚異的な結果を示し、米国はそこから、ナパーム弾を使った攻撃が前代未聞の規模で日本を破壊するだろうと確信したのです。

 

米国によるの釧路で民間地域攻撃により煙を出して燃える建物

 

それからほどなくして、ナパーム弾とマグネシウム弾、リン弾が太平洋上の米爆撃機配備場所に送られ、日本本土に投下されました。即ち、あらゆる種類の焼夷弾を搭載した335機のアメリカ爆撃機が、日本に対する壊滅的な作戦を開始したのです。

 

日本でリン弾を使用するアメリカ

 

マリアナ諸島からの戦闘機を飛ばしてのこの作戦は、1945年3月10日未明に行われました。ルメイ将軍は作戦を、次の2つの理由により深夜の決行としました。その1つは、天気予報で当日の風向きの予測が、火の竜巻を引き起こす可能性があるものだったことです。そして2つ目の理由は、その時間が特に女性を初めとする民間人の在宅・就寝時に当たり、そこを狙えばより多くの犠牲者が出ると考えられたことでした。

東京大空襲として悪名高いこの空襲は、約6時間にわたり続きました。すべてはルメイ大将の計画通りに進み、この数時間で当時の東京市の半分が完全に焼失しました。この間にアメリカ空軍が民間人に向けて投下した焼夷弾は、実に約170万kgでした。

一部の人々は、この6時間は人類史上最大の人的犠牲者を出した恐ろしい時間の1つであり、この作戦が広島に投下された原爆の威力と爆弾の数をさらに上回る恐るべきものだったとしています。

東京ではこの結果、数十万人の民間人が死亡・負傷したほか、約百万人が家を失うなど被災しました。 

 

リン弾の被害を受けた日本人 

 

アメリカが東京大空襲で非常に絶大な成果を挙げたことから、ルメイ大将はその翌月、大阪や神戸、さらに日本の各工業港でも、同様の作戦を実行しました。それにより、これらの都市の約20~70%がその住民とともに焼失しました。

ここで注目すべきことは、ルメイ大将がこの壊滅的な作戦の成功により、アメリカ空軍最高司令官に昇進したことです。

現在、数々の証拠や資料から、シオニスト政権イスラエルが日本国民に対して行ったこのアメリカの方法に倣って、パレスチナの民間人と女性に対し人種・ジェンダー浄化モデルを粛々と実行していることが明らかになっています。

 

シオニスト政権イスラエルは、現在開戦から170日が経過するガザ戦争において、最初の89日間だけで6万5000トンの爆弾を投下した

 

こうして辿っていくと、歴史は繰り返され、また、犯罪者が同じ様な手法で無辜の民を犠牲にしていることが見てとれます。しかしメディアは、その対象が日本であろうとパレスチナであろうと変わることなく、権力者が望むような報道を行うのみなのです。

 

 


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