国連イラン代表部が、一方的な対シリア制裁の即時全廃を要求
2月 13, 2023 17:21 Asia/Tokyo
国連イラン代表部が、シリア国民への人道支援提供のため、同国に対する一方的な各種制裁の即時全廃を求めました。
トルコ南部と隣国のシリア北部で現地時間の今月6日未明、マグニチュード7.8の強い地震が発生し、両国に甚大な人的・物的被害をもたらしました。
最新の統計によれば、今回の地震によりシリアでは 4,574人が死亡しています。
国連イラン代表部はこのほど、今回のシリアでの地震に関してツイッターで、「現在緊急に強く求められているシリアへの人道支援提供を促進するため、違法な一方的強制措置(UCM:Unilateral Coercive Measures)は、無条件かつ即時に全廃されるべきだ」と表明しました。
トルコ・シリア地震の被災地で支援活動をしているIRC国際救済委員会のデイヴィッド・ミリバンド代表は、「シリア北部では地震発生後、国内全域で 1,500 万人が人道支援を必要としている」と語っています。
シリアでは、長年の内戦およびアメリカを中心とした外国軍の占領によって国内インフラが破壊されており、救援作業や瓦礫除去の進み具合ははかどっていません。シリアの被災者は、アメリカの制裁によって非常に思わしくない状態に置かれており、このような悲惨な状況の中にある同国への制裁については、諸国の政府だけでなく世界の大半の人々が、その解除を求めています。
アメリカは、国際世論の圧力に押されるかたちで、シリア国民に課した制裁の一部を180日間解除すると発表しています。しかし、貨物を運ぶ航空機は依然として、シリア国内空港への着陸がままならない状態です。