サウジ外相がシリア訪問、断交以来12年ぶり
ファイサル・サウジアラビア外相が、シリア首都ダマスカスにおいて、同国のアサド大統領と会談しました。

イルナー通信によりますと、ファイサル外相は18日火曜午後にダマスカス入りし、アサド大統領と会談しました。
アサド大統領はこの会談で、「柔軟性ある現実的なサウジの政策は、アラブ諸国および地域全体の利益になる」と述べています。
今回のサウジ外相のシリア訪問は、2011年のシリア危機勃発以来初めてのことです。
ミグダード・シリア外相も先週、サウジの正式招待により対サウジ断交以来12年ぶりに同国の首都リヤドを訪問していました。
ミグダード外相とサウジ当局者との会談では、シリア危機の政治的な解決策および、同国の安定と安全、統一につながる解決策が議題となりました。
ミグダード外相のサウジ訪問の翌日、今度はサウジがペルシャ湾岸協力会議およびイラク、エジプト、ヨルダンの外相らを迎え、シリア問題を検討する場となりました。
サウジは、勃発からしばらく後に世界規模での紛争に発展したシリア危機後、シリアとの国交を断絶していました。また過去12年間、シリア政権に反対する勢力や同国の反体制派組織、および一部のテロ組織に対し財政、軍事的、政治的に全面支援を提供してきました。この支援に対するサウジ政府の主な目標は、シリアのアサド現政権を打倒することでした。
しかし現在、サウジの外交政策は急速に変化し続けており、先月にはイランとの外交再開のための合意に署名し、在テヘラン大使館を再開する予定です。サウジはまた、イエメンに対する8年間の戦争の終結に向け同国政府との合意も間近となっています。この方針に基づき、最近サウジとイエメンを含む戦争当事者間の捕虜の交換が行われました。
これらの変化に続いて、シリアとの関係回復がサウジ政府の議題となっています。