イラク、「国境から反イラン・テロ勢力拠点を撤去」
イラクとイランの安全保障協定に基づき、両国国境近くにあった反イラン・テロ組織の拠点が撤去されました。
今年3月19日にイラク・バグダッドにおいて署名された、同国とイランとの安全保障協定は、20日水曜に期限を迎えます。
イラン側は、イラク・クルディスタン地域との国境付近においてテロ組織が拠点を置きイランを繰り返し脅かしていることから、イラク政府に強い抗議を行い、イスラム革命防衛隊によってこれらの組織の拠点を数回にわたり攻撃していましたが、その後、最終的にイランとイラクはクルディスタン地域にあるテロ組織の拠点を解体させるとした安全保障協定を結ぶことになりました。
レバノンのアルマヤディーン・テレビによりますと、イラクは19日火曜に発表した声明で、「すべての拠点は両国の国境から遠く離れた場所に移され、イラン分離主義者は武装解除された。拠点があった場所には現在、イラク政府の国境警備隊が配備され、イラク国旗が掲げられている」としました。
続けて、「イラクのクルディスタンのアルビールおよびバグダッドで開催された会議に出席した国連事務総長派遣の代表者は、二国の協定内容履行にあたってイラク政府を全面的に支持するとした」と説明しました。
その上で、「我が国は、国境警備を両国の共同責任であり、イランとの協定が、発生しているあらゆる紛争・見解相違を解決する参考になるべきものだと強調する」としました。
イラク・イラン安全保障協定では、イラク・クルディスタン地域に拠点を置く、シオニスト政権イスラエルとアメリカの支援を受けたテロリストおよび分離主義の勢力を、両国の国境地域からすべて排除して、その拠点跡地をイラク政府軍が管理するとされています。これに基づいて15日金曜、イラク国境警備隊は、イランと国境を接する地域から、共産主義系のコマラおよびクルディスタン民主党といったテロ組織を排除していました。