キリスト生誕地ベツレヘムはイブも閑散、ガザに連帯し多くのイベントが中止
12月 25, 2023 14:41 Asia/Tokyo
偉大なる預言者イエス・キリスト生誕の地とされる、パレスチナ・ヨルダン川西岸の町ベツレヘムでは、戦時下にある同国ガザの情勢を受け、閑散としたクリスマス・イブとなりました。
フランス通信によりますと、今なおシオニスト政権イスラエルによるガザ攻撃という戦時下で迎えたクリスマス・イブの24日日曜、ベツレヘムでは例年のイベント行事が自粛され街は閑散とし、同地の「聖誕教会」に礼拝に訪れる人もまばらとなっています。
今年は教会指導者が、ガザ地区住民に連帯を示し、「不必要に華美な祝い」の自粛を決定しました。
カトリック教会のピエルバティスタ・ピザバラ・ラテン・エルサレム総大司教はこの日、ベツレヘムの聖誕教会を訪れ、「私たちの心はガザと、ガザにいるすべての人々と共にある。特に、苦難に直面しているガザのキリスト教徒に思いを寄せている」と表明しました。
また、「私たちはここで祈りをささげる。ただ停戦を求めるだけではない。それだけでは不十分だ。暴力は暴力しか生み出さない」と述べています。
また、イスラエル軍が攻撃を強化しているガザ南部ハンユヌスで取材に応じたある男性は、「今年はクリスマスを祝わない。喜びはない。クリスマスツリーも飾り付けも家族とのディナーも、祝い事もなしだ」とし、「この戦争が早く終わるよう祈っている」とコメントしました。
ガザ地区にあるパレスチナ保健省は、「去る10月7日以来の大規模な空爆を含むイスラエルの軍事作戦による死者は2万424人に上り、その大半は女性と子どもだ」と表明しています。