シリア国防省、「米の攻撃はISISの再生復活が目的」
シリア国防省が、同国の複数地域に対する最近のアメリカの攻撃に反応し、こうした攻撃を受けたのはシリア軍がテロ組織ISISと戦っている地域だったとしました。
西アジアなどを管轄するUSCENTCOM・米中央軍司令部は声明を発表し、シリア・ヨルダン国境にある米軍基地への攻撃で兵士3人が死亡したことを受け、3日土曜朝、イラクとシリアの抵抗勢力の拠点に対する攻撃を実施したと発表しました。
今回の攻撃を受けて、シリア国防省は声明の中で「シリア東部における米国の攻撃対象地域は、シリア軍がISISの残存勢力と戦っている地域と一致している。またこのことは、米国がテロリストと連携・同盟しており、シリアとイラクで戦闘現場でのアメリカの片腕として戦っているテロリスト復活のためにあらゆる汚い手段に訴えている、という事実を裏付けるものである」と表明しました。
声明ではまた、「米国によるシリアの一部占領は続かない。またシリア軍はテロリズムが完全破壊し、シリア領土全体が占領とテロから解放されるまでテロとの戦いを続ける」としました。
今回の米軍による攻撃の正確な死傷者数の統計はまだ出ていないものの、カタール国営衛星通信アルジャジーラがイラク民兵組織ハシャドアルシャビに近い情報筋の話として、イラク西部アンバール県では3人が殉教、11人が負傷したと報じています。
さらに、シリア東部およびマヤディーン市、ブカマール市に対する米軍の攻撃により、10人が死亡したほか、18人が負傷しました。
米国は、これらの攻撃がヨルダン北東部にある米軍基地で米兵3人が殺害されたことへの報復として行われたと主張しています。
この攻撃への反応として、イラクのイスラム抵抗組織は声明を出し、「無人機やロケット弾を使って、シリアにある米軍基地を標的に攻撃した」と表明しました。
また、イラク軍報道官も「我が国西部に対するアメリカの攻撃は国家主権の侵害であり、国内の治安確立に向けたイラク政府の努力を弱めるものである」と語りました。