大量殺戮の科学:弾圧と犯罪におけるイスラエル大学の役割
(last modified Thu, 09 Jan 2025 10:03:20 GMT )
1月 09, 2025 19:03 Asia/Tokyo
  • イスラエル・テルアビブ大学
    イスラエル・テルアビブ大学

イスラエルの大学は、パレスチナ人の弾圧に使用される制御・監視システムの開発に関連するプロジェクトを支援しています。

【ParsToday西アジア】イスラエルの各大学は、同政権の戦争への幇助を理由にますます非難の矢面に立たされています。イスラエルは1996年からヨーロッパの研究開発プログラムのパートナーとなり、それ以降は「ホライゾン2020」や「ホライゾン・ヨーロッパ」などのプログラムの中で巨額の財政援助を受けてきました。

イスラエル政府は2014年から2020年にかけて、ホライゾン・プログラムの枠組みの中で12億8000万ユーロ、そして2021年のホライゾン・ヨーロッパ・プログラムで7億4700万ドル以上を受け取り、これらの資金を科学技術開発とイノベーション・プロジェクトに費やしました。その一方で、これらの支援金はイスラエルの軍事産業支援のための手段とも化しました。

テルアビブ大学、エルサレムのヘブライ大学、テクニオン工科大学などのイスラエルの主要大学は、ヨーロッパの援助を直接利用して先進技術を開発しており、無人機やミサイル、防衛システムに使われるこれらの技術のほとんどは、実用化もしくは市場供給や国際市場開発の前に、パレスチナ各地に対して試験的に使われています。

これに関連して、国際人権NGOのアムネスティ・インターナショナルは、イスラエル軍およびその戦争へのイスラエル各大学の関与について「イスラエルの大学で開発された軍事技術は、国際法上戦争犯罪とみなされる軍事作戦において使用されてきた」と報告書で記しています。

イスラエルの主要7大学は例外なく傘下に民間企業を設立しており、同政権の軍事産業や治安産業との長期的な協力関係を構築しています。これはイスラエルにおける大学制度と軍事産業の結びつきの強さ物語っています。

イスラエルの大学の役割は研究開発だけに限定されるものではなく、特にガザ地区での軍事実地試験にまで及んでいます。実際、パレスチナ領土はこれらの技術の公開実験室と化しており、そこではパレスチナ人に対するさまざまな種類の兵器や制御システムの実験が行われています。

イスラエルの大学の役割はこれだけに限定されず、彼らはパレスチナ人に対して差別的な政策を実施し、パレスチナ人が国際機関の資金提供を受けた分野で学ぶことを妨害し、ガザ地区でのイスラエルの戦争に対するパレスチナ人の学生抗議活動の全てを厳しく弾圧しているのです。

こうしたイスラエルの大学による一連の行動は、ヨーロッパの多くの学界から幅広い抗議と批判を受けました。2023年7月には、2000人以上のヨーロッパの大学教授と45の科学・教育機関が、軍事計画拡張に関与しているイスラエルの学術機関や大学に対するEUの支援と資金援助の停止を要求しています。

 


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