ハマス幹部「不動産感覚でパレスチナを扱えば失敗」/イスラエルによるレバノンとシリアへの攻撃:西アジア関連ニュース
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ハマス政治局員のイッザト・アルリシュク氏(左)
ハマス政治局員のイッザト・アルリシュク氏は「ガザ地区の占有というトランプ米大統領の発言は無価値であり、パレスチナに対する彼の無知の極みを反映している」と語りました。
【ParsToday西アジア】アルリシュク氏は、「ガザは売買される商業用地ではなく、パレスチナの不可分の一部である」と強調し、「不動産業者のような考え方でパレスチナ問題に取り組むのは失策も甚だしい」と厳しく批判しました。
その上で、「ガザはこの地区の住民のものであり、1948年に占領された都市や村に戻る場合を除いて、住民がガザを離れることはないだろう」「パレスチナ国民は強制移住と強制退去の計画をすべて無に帰すだろう」と強調しました。
ハマス幹部「ネツァリム回廊からの撤退はイスラエル軍が戦争の目標を達成できなかったことを示す」
ハマス幹部のイスマイル・ラドワン氏は、「イスラエル軍がガザのネツァリム回廊から撤退したことは、ガザ戦争で彼らが目的を達成できなかったことを示している」と語りました。そして、「抵抗勢力の不屈の精神が、ガザ地区の分割およびこれを南北に分断するという占領軍の計画を壊した。そしてネタニヤフ首相は決して、戦場で失ったものを交渉で得ることはできない」と述べました。
イスラエル軍がガザで銃撃、パレスチナ人4人死亡
イスラエル軍はガザ南部のネツァリム回廊から撤退したにもかかわらず、ガザ南部ハーンユヌス東部と中心部ガザ市南部でパレスチナ人4人を殺害しました。地元筋によりますと、ハーン・ユニス東部の町アル・カララで、高齢の女性がイスラエル兵の発砲により殉教しました。また、ガザ市南部のアルザイトゥーン地区東部でもイスラエル兵の銃撃により3人が殉教しました。パレスチナ当局は一連の事件を停戦合意違反だとし、「イスラエル軍がアル・クウェート広場東側の自宅に戻ろうとしていたパレスチナ市民の集団に発砲した」と発表しました。
イスラエル軍の攻撃でパレスチナ人ジャーナリスト7人が殉教
パレスチナ・ジャーナリスト連合は、「年明け以降、ガザ地区とヨルダン川西岸地区で報道・取材に当たるパレスチナ・メディアへの暴力が『危険かつ継続的に激化』した」と報告しました。同連合の声明では、「イスラエル軍が7人のパレスチナ人ジャーナリストを殺害したのは事実の隠蔽を狙った公然たる工作だった」と批判しています。同連合はまた、先月だけでジャーナリストに対する攻撃、逮捕、職務妨害の事例が多数確認されたと指摘しています。
イスラエルがレバノン南・東部を攻撃
イスラエルによるレバノン各地での停戦違反が続く中、情報筋はイスラエル軍がレバノン南部ナバティヤ地方にあるデイル・アル・ザフラニおよびルミーンの2つの町を3回にわたって空爆したと発表しました。他にも、レバノン東部ベカー高原にある町ハルバタ郊外が2回にわたりイスラエル軍に空爆されたと伝えれています。なお、イスラエルによるベカー攻撃で、一家4人が負傷したということです。
イスラエルがシリア南部の軍用空港を攻撃
イスラエルによるシリア侵略が続く中、シリアのメディアは、同国南部のハルハラ軍用空港がイスラエルの攻撃を受けたと報じました。また、クネイトラ県郊外のアイン・アル・ヌリヤ村周辺でもイスラエル軍による攻撃が3時間にわたって続きました。この攻撃で、アサド前政権軍の拠点1つが破壊されました。シリア人権監視団の報告によれば、この攻撃は、イスラエルがシリア領内で頻繁に行っている軍事拠点を狙った行動の一環だろうということです。