抵抗戦線の最新動向|イエメンが占領地ベン・グリオン空港をミサイル攻撃/ハマス軍事部門がイスラエル軍に対し複合作戦
(last modified Mon, 26 May 2025 06:10:42 GMT )
May 26, 2025 15:10 Asia/Tokyo
  • イエメンのミサイルがイスラエル占領地ベン・グリオン空港をミサイル攻撃
    イエメンのミサイルがイスラエル占領地ベン・グリオン空港をミサイル攻撃

イエメン武装軍の報道官が、シオニスト政権イスラエル領内にあるベン・グリオン国際空港への弾道ミサイル攻撃が成功したことを明らかにしました。

【ParsToday西アジア】イエメン武装軍のヤフヤー・サリーウ報道官は25日日曜の声明で、「イエメン軍のミサイル部隊は特異な軍事作戦により、イスラエル占領地内ヤッファ(テルアビブ)地区にあるベン・グリオン空港を標的に攻撃した」と発表しました。さらに「この作戦は弾道ミサイルを使って実行され、標的に命中した。またこの作戦によって数千人ものシオニストがシェルターに逃げ込み、ベン・グリオン空港が活動を停止した」とコメントしています。

 

カッサム旅団の対イスラエル複合作戦で多数が死傷

パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスの軍事部門・カッサム旅団も25日の最新声明で、「軍事作戦において強力な爆弾を使用し、シオニスト兵士らが陣取っていたガザ地区南部ハーン・ユヌス市東部アル・カララ地区にある家屋を爆破した」と発表しました。また「この作戦で多数のシオニスト兵士が死傷した。当旅団の戦闘員らはイスラエル兵がいた同地区のトンネルの入り口を爆破し、小火器による銃撃戦を繰り広げた」と表明しています。

この声明によれば、この合同作戦の後にイスラエル軍のヘリコプターが現場に到着し、政権側の死傷者を避難させたということです。なお、カッサム旅団はこれに先立ち、ガザ北部ベイトラーヒヤー市西部アルアタトラ地区で爆弾やロケット弾を使った複合作戦を実施し、多数のイスラエル兵を殺害、負傷させたと発表しました。

 

イスラエル政権はガザに9つの歩兵連隊と装甲連隊を派遣

封鎖されたガザ地区で激しい空爆が続き、燃料や人道支援が依然として制限されている中で人道危機の悪化の兆候が強まる一方、シオニスト占領軍は軍事作戦の拡大を狙っています。これについてはイスラエルのメディアも「政権軍は数日前にガザでの地上作戦拡大を決定したことを受け、軍事作戦の準備としてすべての歩兵と装甲旅団を包囲地域に投入した」と報じています。軍事筋はイスラエルメディアに対し、「政権軍は過去24時間以内に9つの歩兵連隊と装甲連隊をガザ地区に派遣しており、占領軍によるこれらの行動は同地区での地上作戦拡大のためである」としました。

 

イスラエル政権:「ハマス打倒は不可能」

ガザにおけるシオニストの軍事作戦の展開と時を同じくして、イスラエルの一部当局者は「軍がガザ戦争であらゆる手段を試みたものの、ハマスを打倒することはできなかった」と認めました。西アジア情勢を専門とする研究者アヴィ・イッサチャロフ(Avi Issacharoff)氏は声明で、「『ギデオンの戦車作戦』が成果を挙げ、この作戦が過去1年7カ月の成果とは逆の結果になることを期待している人々に対し、失敗と失望の確率の方が高いと断言する」と述べています。同氏はさらに、「ハマスは降伏せず、捕虜釈放も受け入れないだろう。内閣と軍が戦争再開に向けて全力を挙げているにもかかわらず、新たな動き何も起こっていない」と付け加えました。

この点について、シオニスト系新聞「イディオト・アハロノト」は、イスラエル保守強硬派リクード党所属のアミット・ハレヴィ議員による、ネタニヤフ・イスラエル現首相とカッツ現戦争大臣に対する批判コメントを引用し、「これは狡猾な戦争だ。我々は戦果について虚偽を聞かされた上に20ヶ月間に渡り失敗した戦争計画の中に置かれ、イスラエルは対ハマス戦争を終結できていない」と報じています。

 

 


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