欧州委員長、イスラエルによるガザ攻撃に「嫌悪覚える」
-
欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長
欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は27日、ヨルダンのアブドゥッラー2世国王と電話会談し、イスラエルが現在行っているガザ地区への攻撃について「嫌悪を覚える」と発言しました。
【ParsToday国際】フォン・デア・ライエン委員長はこの中で、イスラエルがガザの民間インフラや避難所として使用されている学校を攻撃したり、子供を含む多くの民間人を殺害したりしていると指摘し、「嫌悪を覚える」と述べました。
そして、「イスラエルの安全と自衛権は尊重されるべきだが、民間人を直接標的にし、比例原則に反する武力行使は正当化できない」と強調しました。
同委員長はその上で、イスラエルに対してガザ封鎖を一刻も早く解除し、人道支援の供給を再開すべきだと求めました。
フォン・デア・ライエン委員長はヨルダン川西岸についても、イスラエル軍による暴力が増加していることに懸念を示し、「2国家共存実現による公正かつ包括的な平和の実現に向けたEUの約束は揺らぐことはない」と述べました。
フォン・デア・ライエン委員長以外にも、欧州理事会のアントニオ・コスタ議長が26日、パレスチナ自治政府のアッバース議長と電話会談し、ガザ・ヨルダン川西岸両地区の情勢について懸念を表明しました。
イスラエルが今月18日にガザ地上侵攻を再開して以降、これまで強固にイスラエルを支持してきた欧州各国の姿勢に変化が見られ始めています。
ドイツのメルツ首相は26日、テレビ番組の中で「イスラエルがどのような戦略目標を持っているのか、もはや理解し難い」「現在の民間人被害の規模は、ハマスとの戦いだけでは説明がつかない」と批判しました。ドイツはこれまでほぼ無条件でイスラエルを支持し、武器も供給してきたことから、この発言は驚きをもって受け止められています。