米特使がガザ訪問・イスラエルの戦争犯罪隠すまやかし
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米特使がガザ訪問・イスラエルの戦争犯罪隠すまやかし
米国のスティーブ・ウィトコフ西アジア担当特使が1日、ガザを訪問し、米・イスラエルが設立した「ガザ人道財団(GHF)」の食料配給現場を視察しました。
【ParsToday西アジア】ウィトコフ氏は、アメリカの駐イスラエル大使マイク・ハッカビー氏と共にガザ地区南部ラファにあるGHF配給所を訪れました。
米ホワイトハウスのキャロライン・リヴィット報道官は、ウィトコフ氏のガザ訪問の目的として「食料配給所を視察し、支援拡大のための計画を立てることだ」と説明しました。それによると、ウィトコフ氏とハッカビー氏は、ガザ住民の言葉を直接聞き、ガザ地区の現状をトランプ大統領に報告し、今後の食料配給の計画に反映させるとしています。
しかし、ウィトコフ氏は今回の訪問で、GHF配給所で相次いだ市民虐殺について触れることはありませんでした。ウィトコフ氏が滞在した1日も、ラファ西部にあるGHFの配給所で食料の受け取りに訪れたパレスチナ人の子供がイスラエル軍のスナイパーによって射殺されました。
GHFは5月からガザで活動を行っていますが、食料の受け取りの訪れた市民が配給所の警備にあたるイスラエル兵や米国傭兵などに射殺される事件が相次ぎ、すでに1200人以上が死亡しています。
また、食料配給量についても、ハッカビー大使は「5月以降に1億食以上を配給した」と自画自賛しましたが、国連やNGOなどは不十分だと批判しています。
ハマス:ウィトコフ氏の訪問は米政府のメンツを取り繕うためのまやかし
ハマス政治局メンバーであるイザット・アシュラク氏は、ウィトコフ氏のガザ訪問を「アメリカ政府の顔を取り繕うための見せかけの行動だ」とし、「飢餓の事実を認めながら責任の所在を問わないのは、戦争犯罪を免罪することと同義だ」と批判しました。
また、今回のウィトコフ氏の訪問にあたっては、パレスチナの市民団体がガザ地区内の病院や下水処理施設を視察するよう求めていましたが、ウィトコフ氏は応じませんでした。