サウジが、赤字予算補填のため2000億ドルの外貨準備を取り崩し
10月 24, 2017 19:54 Asia/Tokyo
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アラムコ社
情報筋が、サウジアラビア政府が赤字予算の補填を目的に、2000億ドルの外貨準備を取り崩すことを明らかにしました。
2014年に原油価格が下落して以来、この3年間でサウジアラビアの赤字予算はおよそ2000億ドルに達しています。
イルナー通信によりますと、サウジアラビアの国営石油会社・アラムコ社のアミン・ナセル最高経営責任者が、来年同社の株の一部を売却すると発表したことを受け、金融関係の専門家はサウジの赤字予算の補填に向けたこの措置の効果のほどは疑わしいとし、「サウジの経済状況に注目すると、この措置の取りやめもありえる」との見方を示しています。

アラムコ社の株の5%の売却計画は、石油収入に依存しているサウジアラビアの収入源の多様化を狙いとしたもので、2016年に同国のサルマン皇太子の提案によるものです。
サウジアラビア経済は現在、同国の緊縮財政計画の実施により、再び混乱に陥っています。
サウジアラビアは、世界最大の原油輸出国であり、原油の国際価格の下落の影響に対処するため、2014年の中盤には緊縮財政の実施を迫られました。
また、サウジアラビアの歳出が増加しているもう1つの原因として、イエメンへの攻撃をはじめとする地域諸国への軍事介入があげられます。
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