シリア・東グータ地区で、テロリストが民間人を人間の盾として利用
国連人権理事会のガーネイー・イラン代表が、「シリアの首都ダマスカス近郊の東グータ地区で、民間人がテロリストにより人間の盾として利用されている」と語りました。
ガーネイー代表は2日金曜、スイス・ジュネーブでの国連人権理事会の会合において、東グータ地区でテロリストと戦っているシリア軍の作戦に反対する、西側メディアの世論操作を批判し、「安全地帯に指定された区域の検問所付近には、狙撃兵が配備されており、東グータ地区から民間人が出られないよう見張っている」と述べています。
また、「この7年間で、一部の国の支援を受けたテロ組織や武装組織の民間人への犯罪により、シリアでは情勢不安や治安の乱れが最高潮に達しており、これは世界の平和と安全にとっての深刻な脅威となっている」としました。
さらに、テロ組織ヌスラ戦線が、いわゆる穏健派のグループと緊密に協力していることに触れ、「国連安保理は最近、シリアでの即時停戦を定めた安保理決議2401を全会一致で採択しているが、テロ組織はダマスカスの住宅地や、シリア政府の管轄下にあるほかの地域も攻撃している」と語っています。
ガーネイー代表はまた、「シリア危機は、国民同士の対話によってのみ解決できる」とし、「国民の決定が尊重される方法、またシリア政府や民間社会の支持により実行されていた、国家単位の連携プランが配慮されるべきだ」と述べました。
2011年以来、シリア東グータ地区はテロリストに掌握され、また民間人が数多く存在することからシリア政府軍はこれまでこの地域を制圧できないままとなっています。
ダマスカス及び、東グータ地区をはじめとする首都近郊の住宅地への攻撃の継続により、シリア軍は先月19日から東グータ地区でのテロリスト弾圧作戦を開始しました。
東グータ地区での安全確立を目指すシリア軍の努力により、西側諸国はダブルスタンダードな立場表明に出ています。