イラン外相によるイエメンの即時停戦の強調
イエメンは、3年近く前からサウジアラビアの攻撃に晒されており、この攻撃の継続によって人道的な悲劇に直面しています。
国連のグテーレス事務総長によれば、イエメンの封鎖によるコレラや栄養不良を原因に、この国では10分に1人の割合で子供が命を落としています。
赤十字国際委員会のマウラー総裁は、11日日曜、テヘランで、イエメンの人々の劣悪な状況に強い懸念を示しました。マウラー総裁とイランのザリーフ外相の会談で強調された重要な問題の一つは、イエメンの即時停戦と、封鎖下にあるこの国の人々への食料や医薬品の移送です。
ザリーフ外相はこの会談で、「イランは、シリアとイエメンの人々の苦しみを緩和し、彼らに人道支援を送るために全力を尽くす」と語りました。
サウジアラビアは、2015年3月から、アメリカの支援によってイエメンを攻撃し、陸、海、空から封鎖しています。こうした中、サウジアラビアは誰に貢献しており、このような攻撃によって利益を得るのは、一体誰なのでしょうか?
イギリスの新聞ガーディアンは、先週、サウジアラビアのムハンマド皇太子のロンドン訪問を前に、次のように報じました。
「イギリスは、サウジアラビアの犯罪に目を瞑り、ジュネーブ協定への違反や人権侵害を軽視している。なぜなら、サウジアラビアとの恥ずべき貿易関係を優先にしているからだ」
ガーディアンは次のように伝えています。
「ムハンマド皇太子は、ジュネーブ協定に違反し、イエメンの農業のインフラを消滅させ、その後、食品工場や農地を爆撃した。民間人に対する空爆で、これまでに多数の市民が死傷しており、その中には子供も含まれている」
実際、サウジアラビアのイエメンに対する攻撃では、アメリカ、イギリス、シオニスト政権イスラエルの、サウジアラビアとの貿易や武器の売却による利益が問題になっています。ムハンマド皇太子のロンドン訪問では、両国の間で1000億ドルの武器売却合意が調印されました。昨年のアメリカのトランプ大統領によるサウジアラビア訪問でも、1100億ドルの武器協定が調印されています。ニュースサイトのナジュモサゲブは、次のように伝えました。
「イエメンにコレラや脳膜炎を蔓延させることは、イエメンの罪のない人々に対する軍事作戦に行き詰ったアメリカとその傀儡の手段になっている」
こうした中、政治問題の専門家ムルジャ氏は、次のように語っています。
「サウジアラビアは、イエメンの子供たちに対して犯罪を行っており、病院や学校を爆撃している。これに対して国連は有効な対策を講じていない。なぜなら彼らはアメリカに貢献しているからだ」
イエメンの人道的な悲劇は、サウジアラビアによるこの国の封鎖の継続によって拡大しています。この攻撃を停止させ、イエメンに人道支援を送るために断固とした措置が講じられなければ、より大きな悲劇が起こる可能性があるのです。