国連安保理の人権に対するダブルスタンダード
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サウジアラビアのイエメンにおける犯罪
サウジアラビアの戦闘機が、9日木曜、イエメン北部サアダ州で子供を乗せたバスを攻撃しました。
この攻撃により、およそ130人が死傷しました。
国連安保理は10日金曜夜、この犯罪行為に反応を示しましたが、この反応は、明らかに国連安保理における人権のダブルスタンダードを示していました。
サウジアラビアの戦闘機の犯罪に対する、国連安保理の反応には、3つのポイントが存在します。
1つ目のポイントは、国連安保理はこの犯罪に懸念しか示さなかったことにあります。
2つ目は、驚くべきことに、国連安保理がサウジアラビアにこの犯罪の調査を求めたことです。
そして3つ目は、さらに驚いたことに、安保理の反応は、子供を人間の盾として利用したことを非難するものでした。実際、これはサウジアラビア連合がイエメンのシーア派組織フーシ派に繰り返し主張していることなのです。
アメリカのヘイリー国連大使は、声明の中で次のように語りました。
「人間の盾として利用され、罪のない民間人が戦争で死ぬことは受け入れがたい。我々はサウジアラビア連合の指導者に対して、可能な限り速やかにこの事件に関する調査を行なうよう求める」
このいずれにおいても、国連安保理の行動は批判されるべきでしょう。明らかに、9日の犯罪は、戦争犯罪に当たります。国連のハク事務総長報道官も、グテーレス事務総長の話として、この点を強調しました。国連安保理は国際刑事裁判所規程の第13条に従って、単独あるいは複数の犯罪をめぐり、国際刑事裁判所に告訴できますが、安保理はこの犯罪に対する懸念を表明しただけでした。
安保理はサウジアラビアに対して、この犯罪に関する調査を行なうよう求めました。実際、安保理はこの行動で自らを危険にさらしています。なぜなら、犯罪者に対して、その犯罪を調査するよう求めているのです。一方で、国際法に関する規約によれば、犯罪の調査は中立の法的機関によって行われるべきなのです。
安保理の反応における3つ目のポイントも、明らかに、サウジアラビアの政策を支持しています。サウジアラビアの政権は、この犯罪行為のあと、子供を人間の盾として利用していると、フーシ派を非難しており、国連安保理も同じ主張を繰り返しています。
国連安保理の反応は、この機関の人権に関するダブルスタンダードを示しています。このダブルスタンダードは、近年の中東危機においても、繰り返し見られています。シリア危機では、安保理は数回にわたり、シリアの体制を人権侵害で避難しました。しかし、シリアの反体制派やテロリスト、そして彼らの悲劇的な人道犯罪に対しては、決してまともに非難されることはありません。
サウジアラビアは戦争によりイエメンの人々を苦しめており、イエメン危機をこの数十年における最悪の人道的悲劇に変えています。一方で、安保理は2015年、フーシ派に対して、非難決議2216を出しています。現在も、サウジアラビアは罪のない子供が乗ったバスを攻撃しましたが、安保理は、そのダブルスタンダードを維持しようとしています。このため、メフディ・ザーケリヤーン氏のような法律学者は、サウジアラビアの子供の虐殺に対する安保理の反応は、世界レベルの人権の理想が終わりを迎えたことを意味すると考えています。