米が、イエメン・シーア派組織を正式にテロ組織リストから削除
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エメンのシーア派組織アンサーロッラー
アメリカ財務省が声明を発表し、イエメンのシーア派組織アンサーロッラーを自国のテロ組織リストから削除したことを明らかにしました。
ファールス通信によりますと、アメリカ財務省のホームページに発表された声明では、「本国の個人に対しては、今後条件付きでアンサーロッラーとの取り引きが解禁される」とされています。
アメリカ国務省のネッド・プライス報道官は声明で、「米国はフーシ派(=アンサーロッラー)に対し、すべての軍事行動を中止して、協議に向けて動き出すよう求める」としています。
プライス報道官はこれ以前にも、「アンサーロッラーをテロ組織リストから削除することは、イエメンへの圧力を弱める意味ではない」と強調しています。
イエメン関係者は、最近アメリカが同国に対して取っている立場の信頼性に懐疑心を示しながら、侵略や封鎖にイエメンの人々が対抗していくと強調しています。
トランプ前米大統領は、任期の最後にイエメンを侵略するアラブ首長国連邦とサウジアラビアの要請に沿うかたちで、アンサーロッラーの名前を通称「テロ組織リスト」に加え、同組織の指導者の一部も制裁対象に指定していました。
サウジアラビア主導アラブ連合軍は、2015年3月から複数のアラブ諸国が集まった連合という形で、米国の支援と暗黙の了解のもと、追放されたハーディ元イエメン大統領の復権を口実に、自身の政治的目的と野心を実現するため、アラブ圏最貧国のイエメンに対して大規模な攻撃を開始しました。この攻撃の結果として、イエメンではこれまでに数千人の人々が殺害されています。
特に新型コロナウイルス大流行の最中でのサウジアラビアの軍事侵略により、アラブ圏最貧国のイエメンは、食糧と医薬品の深刻な不足に直面しています。
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