イエメンが、国内でのサウジ軍の犯罪に沈黙する国連に憤慨
イエメン議会の議員らが、同国北部サアダ州の国民に対してサウジアラビア軍が行った凶悪な犯罪を非難しました。
イエメン保健省は13日金曜、サウジアラビア軍がイエメン北部のサアダ州で25人のイエメン民間人に厳しい拷問行い、そのうち7人が命を落としたこと明らかにしました。彼らの遺体はサアダの病院に運ばれており、電気ショックや水責めなどを受けていたということです。
イエメンのアルマスィーラ・テレビによりますと、同国議会の議員らは14日土曜夜、サウジアラビア軍が多数のイエメン市民を拷問し殺害したという凶悪な犯罪に対し沈黙している国連を非難しながら、各人権機関や団体に、この犯罪の実行者らの断罪に向けて動くよう求めました。
議員らの声明ではさらに、イエメン人や移民に対して行われている凶悪な犯罪と、サウジ側の報道官がそれらを否定していることは、サウジ政権がどれだけ醜く非人道的かを白日の下に晒しているとしました。
そして、人権機関や団体に対し、この犯罪をめぐる追跡や立証、および国際刑事裁判所での実行者の起訴において、その本文たる役割を果たすように求めました。
サウジアラビアは、アメリカ、UAEアラブ首長国連邦、その他の一部の国の支援を受けて、2015年3月からイエメンへ軍事侵攻を行い、同国の全面封鎖を始めました。
サウジアラビアとその同盟国が起こした戦争により、イエメンではこれまでに数十万人の国民が死傷しているほか、400万人が難民となっています。
国連の発表によれば、イエメンは世界最悪の人道的危機に陥っており、同国では現在、2900万人の同国人口のうち80%にあたる人々が、生活を続けるのに支援を必要としているということです。