異常な熱波により世界三大経済大国の問題が悪化
2022年、未曾有の熱波と干ばつが米国、ヨーロッパ、中国を同時に襲撃し、エネルギー価格の上昇と新型コロナウイルス危機で生じた、これら地域の主要経済国の労働者と企業の問題をさらに悪化させています。
イランの英語メディア「プレスTV」によりますと、中国・四川省では、すべての工場が節電のために操業を6日間停止したほか、ドイツでは、石炭や化学製品が搭載された船舶を、水位の下がったライン川を航行させるのに苦慮する出来事が起きています。
また米国の西海岸では、急激な気温上昇により住民には節電が求められています。
しかし、これらの出来事は、現在、世界三大経済大国が直面している困難の氷山の一角に過ぎず、同メディアは「これらの国が直面する被害の大きさは、熱波と雨不足がいつまで続くかによって決まる」と報じています
ライン川以外にも、長江やドナウ川、コロラド川など、世界の発展を支えるのに重要な河川が干上がったため、サプライチェーンが寸断され、食料品や工業製品、エネルギー資源の輸送に支障をきたしています。
また、農村部では土地の灌漑がうまくできず、都市部の工場では冷房が効きにくくなり、エネルギー供給過剰となった結果、生産性が低下しています。
この危機的な状況は、農業、エネルギー、水の供給に深刻な悪影響を及ぼす恐れがあります。
しかし、専門家によると、ドイツのような国では支援を行う見込みがなく、企業は最悪の事態に備えつつあるということです。
さらに、ロシア・スプートニク通信もこれに先立ち、猛暑のオランダとフランスで水不足が発生し、深刻な現象が起きていると報じました。
加えてプレスTVは、「エネルギー危機と高インフレをもたらした対ロシア制裁が、世界経済に悪影響を及ぼしている」と強調しました。