大型ハリケーンが米フロリダに接近中、250万人超に避難指示
5段階で上から3番目に強い「カテゴリー3」の大型ハリケーン「イアン」が米フロリダ州の西海岸に接近しています。
米CNNによりますと、イアンは発達を続けており、現地時間の27日火曜夜にはハリケーンの中心から約64キロまではハリケーン級の風、約225キロまでは熱帯低気圧級の風が吹いています。
イアンの風速は同日に53メートルに達し、フロリダ半島の西海岸に命の危険を伴う高潮、洪水、破壊的な風をもたらすと予想されています。
イアンが上陸するとフロリダ州は危険な暴風雨の影響を受ける可能性があるため、デサンティス州知事は同日夜の記者会見で「フロリダ州の東海岸まで影響が及ぶだろう。事態は深刻だ。本当に大きな嵐だ」と警戒を呼びかけました。
250万人以上の市民に何らかの避難指示が出されており、デサンティス州知事は避難する時間が「急速になくなりつつある」と警告しています。
また、ジョージア州のケンプ知事は週後半に大雨と暴風が見込まれると警告し、非常事態を宣言しました。
イアンは、28日水曜午後にはカテゴリー3または4の大型ハリケーンとしてフロリダ州のサラソタとポートシャーロットの間に上陸する可能性が高く、カテゴリー4は風速が約58~71メートルとされています。
この大型ハリケーンは、カテゴリー3のハリケーンとして27日未明にキューバに上陸しました。
キューバ国営テレビによると、このハリケーンの影響で同国全域が停電したほか、ハリケーンセンターの話では、キューバ西部では最大406ミリの雨が降り、土砂崩れや鉄砲水が発生する可能性があるということです。
また、メキシコ湾に石油採掘プラットホームを持つ英石油大手BPは、同湾での採掘を一部停止したということです。