ロシア産石油の価格上限設定は効果なし
ロイター通信がアメリカ財務省関係者の話を引用して、ロシア産石油の80~90%は価格上限設定のメカニズム以外で販売が可能だと伝えました。
ロイター通信は、ロシア船舶および同国の保険サービスに関する記事において、今年12月5日にロシア産石油価格上限メカニズムが実施された後も、ロシアは依然として自国産石油の大半を顧客に送付できるとしました。
記事によりますと、ロシアは石油輸出のために、アジア諸国の石油タンカーおよびその他の便宜を利用ができます。
アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、日本で構成されるG7・先進7カ国は先月、エネルギー分野におけるロシアの収入削減を狙い、同国産石油の輸出に価格上限を設定することで合意しました。実際の上限値はまだ決定されていませんが、設定価格よりも高く石油を販売したロシア企業に対しては、銀行、保険、海運のサービス提供が禁止になるとされています。
12月5日は、EUによるロシア発海上輸送貨物の輸入禁止期限でもあります。
しかしこの一方で、アメリカ財務省関係者は、ロシア産石油の80~90% はこのメカニズムの外で販売される可能性があると話しています。
この当局者の話では、一部の船舶は出発地変更の手続きを取っており、複数の貿易機関が設定価格上限を免れるためにG7を離脱しているということです。
世界的な資源商社・トラフィグラの関係者はロイター通信に対し、「12月5日以降もロシア産石油の流通を維持するのに十分なだけの、”影の船団(密かに石油を運ぶタンカー)”が存在する」と語り、続けて「これらの船舶の多くは、自身で保険に入ることができるか、ロシアのP&I社を通じて保険への加入が可能だ」と説明しました。
米エネルギー情報局によれば、ロシアは世界第3位の産油国であり、同国の原油価格は現在、1バレルあたり90ドルですが、上限価格は60ドルに設定されるだろうと言われています。
ロシアは、この価格上限設定を実施する諸国に対しては自国の石油を販売しないと発表しています。


