在ウィーン国際機関ロシア代表が、英独仏の矛盾したアプローチを批判
対イラン制裁解除交渉でロシア代表を務める、在オーストリア・ウィーン国際機関のウリヤノフ・ロシア常駐代表が、「核合意の代替は一切存在しない」としながらも、「この合意の参加国たる英独仏がこのことに同意しているかは不明である」と語りました。
ウリヤノフ氏は26日月曜、英独仏によるイランおよび核合意に対する矛盾したアプローチを批判しました。
ウリヤノフ氏はツイッターで、「ボレルEU外務安全保障政策上級代表は、核合意の代替が存在しないことを強調している。このことは否定できない」と投稿しました。
その上で、「もっともここで疑問となるのは、対イラン核合意参加国たるいわゆる欧州トロイカと呼ばれる英独仏も、ボレル氏の見解に賛同しているのか、ということである。それは全く持って不明であり、彼らは全員沈黙を決め込んでいる」としています。
また、ロシアがイランに対し自国製スホイ35型戦闘機を提供したとする西側メディアの喧騒に反論し、「こうした報道が正しいか否かは、自分には全く分からない。それは、私の担当事項ではないからである。しかし、現実として国連安保理による対イラン武器制裁・制限は2020年10月18日付で期限切れになっている」としました。
英独仏は最近、事実無根の主張を盛り込んだ声明の中で、安保理決議2231に再三にわたり違反したとしてイランを非難し、その核計画の放棄および弾道ミサイル関連の活動の停止を要求してきました。
イランは制裁解除交渉において制裁解除の検証、核合意の恒久性に関する保証の獲得、およびIAEA国際原子力機関による保障措置関連の主張の取り下げを主な要求として提起しており、いくつかの制限と引き換えにイラン国民にとっての具体的な経済的利益となる二者間協定にのみ復帰することを強調し、 それを理にかなったものとして認めています。