仏サイバー軍司令官、「欧州はネットワーク管理で米を信頼すべきでない」
(last modified Mon, 16 Jan 2023 11:49:09 GMT )
1月 16, 2023 20:49 Asia/Tokyo
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フランスのサイバー防衛軍司令官は、「ネットワーク監視を米国に任せているヨーロッパ諸国は、同国のスパイ活動に自身をさらしている」として警告しました。

ファールス通信によりますと、フランス・サイバー防衛軍のアイメリク・ボンメゾン(Aymeric Bonnemaison)司令官は、自国およびヨーロッパ諸国に対し「ネットワーク監視業務をアメリカのサイバーチームに委託することは、自らをアメリカのスパイ活動の危険にさらすことになる」として警告しています。

仏紙ルモンドは、同司令官のこのような懸念が、米国がウクライナにおけるロシアの特殊軍事作戦の実施を受けて外国でのサイバー戦力を強化しようとしている中で提起されたと伝えています。

ボンメゾン司令官は定例記者会見でさらに、ヨーロッパのネットワークでの米国のサイバー防衛チームの活動の増加により「複数の疑問が浮上している」と述べています。

同司令官は、先月のフランス国会・防衛委員会の会合でも、アメリカの行為を「どちらかと言えば侵略的」であると述べていました。

さらに、「米の同盟諸国が自身の機密に関わるネットワークをアメリカのサイバー専門家の手に委ねれば、スパイ活動のリスクにさらされることになる。アメリカのチームはネットワーク侵入により、自らの領分外に足を踏み入れている」と警告しました。

ロシアのニュース局ロシア・トゥデイによりますと、同司令官はまた「これらのチームは、ネットワーク防衛業務は行うものの、同時に(自国の)外交機関への奉仕も行っている」と語っています。

この司令官の発言は、いわゆる「法に基づく秩序の遵守」を常に主張するアメリカの同盟諸国自身が、表面的には防御面の約束をしながらこれを信頼していないことを示しました。

テロリストたる米軍サイバー部隊の発表によりますと、米国のパートナーである国は、同部隊がその国のネットワークにおいて「脅威検知・防御」作戦を行うよう求めることができるということです。

米国テロリスト軍のサイバー司令部は、そのウェブサイトで、2022年8月までエストニア、リトアニア、モンテネグロ、北マケドニア、ウクライナを含む18カ国でそうした作戦を実施した、としています。

このサイバー司令部は昨年11月、ウクライナによる「悪意のある」活動の監視を支援すべく、「史上最大の脅威検知・防御チーム」を配備したと発表しました。

同部隊の声明には「このチームはもはやウクライナに拠点を置いていないが、米国サイバー部隊は、共同チームを使用してウクライナと他の米国の同盟国を引き続きサポートし、ヨーロッパ舞台への支援や米共同部隊の活用によるウクライナおよび米のそのほかの同盟国への支援を約束している」とされています。

 


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