中国の習近平国家主席、モスクワに到着
中国の習近平国家主席が20日月曜、公式訪問のためロシア・モスクワのヴヌーコヴォ空港に到着しました。
ロシア・スプートニク通信の特派員が現地から伝えたところによりますと、ロシアのぺスコフ大統領報道官は、20日午後(日本時間深夜)に「1対1」で非公式の首脳会談が行われるほか、21日火曜には公式の首脳会談が実施される予定だとしています。
中国外務省の汪文斌報道官は先に、プーチン大統領と習主席は二国間関係や双方が関心を寄せる主要な国際・地域問題について踏み込んだ意見交換を行うと発表しました。
ロシアは習氏が今月10日に3期目中国国家主席に再選後に初めて訪問した国となっています。
プーチン大統領は、中国とロシアの交流について「調和のとれた交流の例となり、世界の安定を確保する」と考えており「覇権を主張し、世界の調和に不和をもたらす一部の者とは異なり、ロシアと中国は文字通り、比喩的に橋を架けている」と指摘しています。
また習氏は、今回のプーチン大統領との会談を前に論文を発表し、「ロシアと中国の二国間協力は過去10年間でダイナミックに成長し、着実に新時代を迎えている」との考えを示すとともに、「両国関係は非同盟、非対立、第三者を標的にしないという原則に基づいている」としています。
なお、今回の習氏の訪ロについて、米NSC国家安全保障会議のジョン・カービー戦略広報調整官は、習氏がロシア訪問中にウクライナでの停戦を呼びかけたとしても受け入れられないだろう、との考えを示しました。
ちなみに、習氏は「中国としてウクライナの停戦と和平交渉の開始を支持しており、国際社会はそのための条件を整えるべきだ」と強調しており、これに対しロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、ロシアの立場と似ていると指摘しています。