IOCがロ選手の個人資格での復帰を勧告
IOC国際オリンピック委員会が、ロシアとベラルーシの選手を個人資格の中立選手として大会に国際スポーツ大会に復帰させるよう勧告しました。
フランス通信によりますと、IOCは28日火曜、国際スポーツから除外されているロシアとベラルーシの選手について、個人資格の中立選手として大会に復帰させるよう勧告しました。
トーマス・バッハIOC会長は、スイス・ローザンヌで行われたIOC理事会の会合を終え、理事会が国際スポーツ連盟と国際スポーツイベントの主催者に対し、「ロシアかベラルーシのパスポート(旅券)を持つ選手は、個人資格の中立の選手としてのみ出場しなければならない」と求める勧告を出したことを明らかにしています。
他には、両国選手から成るチームについては「認められない」ことも全会一致で決定しました。また、「戦争を積極的に支持している選手」や「ロシア軍やベラルーシ軍、もしくは国の治安当局と契約している選手」も参加できないことになりました。
その一方で、バッハ会長はパリ五輪と、伊ミラノとコルティナダンペッツォで開催される2026年冬季五輪の出場に関しては「適切な時期に、完全なIOCの裁量で、それまでの予選大会の結果にかかわらず判断する」と述べました。
ロシアとベラルーシの選手のパリ五輪への参加判断が「延期」されたことについて、ウクライナは歓迎の意を示しました。
これに関して、ウクライナのワジム・フトツァイト青年スポーツ相は、フェイスブックに「ロシアとベラルーシの選手の2024年五輪受け入れの判断が延期された。今後も協力して、Z愛国主義者が一人たりとも国際スポーツの会場に入り込まないよう、取り組んでいく」と投稿しました。
一方、ロシア側は、中立の立場での出場を強要することは「差別」にあたると主張しています。
ロシア国営通信は、ROCロシア五輪委員会のスタニスラフ・ポズドニャコフ会長の言葉として、「今回発表された国際大会の復帰基準は受け入れがたい。国籍に基づく差別だ」と伝えました。