仏のパリ五輪ヒジャブ禁止決定に対し、IOCが選手村での着用許可
9月 30, 2023 20:49 Asia/Tokyo
IOC国際オリンピック委員会が、フランスによるパリオリンピックでのヒジャブ着用禁止決定とは反対に、選手村での着用に制限はないと発表しました。
フランスに在住するイスラム教徒の女性たちは、同国の定めたヒジャブ着用を禁止する法律やそれを身につけた人々への厳格な対応に常に見舞われてきました。
IOCは、フランスのアメリー・ウデアカステラ・スポーツ相が2024年7月26日から8月11日の日程で開催予定のパリオリンピックにおいて自国選手のヒジャブ着用を禁止するという方針を明らかにして物議を醸した数日後、選手村ではそのような着用制限を設けることはないと発表しました。
これに先立っては、OHCHR国連人権高等弁務官事務所も、ヒジャブ着用を禁止するフランス政府の決定を批判していました。
フランスは2011年、公共の場所でのヒジャブ着用を禁止する法律を制定しており、その後、デンマーク、オーストリア、オランダ、ブルガリアなどの欧州諸国も、同様の法律を定めています。
フランスは、ヨーロッパで最も多くのイスラム教徒人口を抱える国であるものの、イスラム教徒に対しては様々な面で制限を設けています。
欧州諸国では近年、イスラム嫌悪政策強化の傾向が続いています。