WHO;スーダンで「バイオハザードのリスク」 研究所占拠で
4月 26, 2023 13:47 Asia/Tokyo
WHO世界保健機関が戦闘が続くアフリカ北東部スーダンでの「高いバイオハザード(生物災害)のリスク」があるとして警告しました。
ロイター通信によりますと、WHOは25日火曜、スーダンの首都ハルツームにあるはしか、コレラ菌などの危険な病原菌を保管する国立公衆衛生研究所が占拠され、病原菌が外部に流出する「高いバイオハザードのリスク」があると警告しました。
また、戦闘を繰り広げているスーダンの正規軍と準軍事組織「即応支援部隊・RSF」のいずれかに占拠されたことを明らかにしています。
WHOのニマ・サイード・アビッド氏はスーダンからビデオでジュネーブの記者団に対し「主な懸念事項は、研究所の専門家が入って利用されかねない生体物質や薬物を安全に確保できないことだ」と指摘しました。
その上で、いずれの側が研究所を占拠したかについては特定を避けています。
スーダンでは今月15日に戦闘・衝突が発生し、WHOの最新データによるとこれまでに少なくとも459人が死亡し、4072人が負傷しました。
さらに、病院などの不可欠なサービスがまひし、食品や水の供給が減り、多くの人が家で身動きが取れなくなっています。
なお、OCHA国連人道問題調整事務所は戦闘激化により、スーダンの一部で活動の縮小を余儀なくされています。